ブラザーズ~青い空へ~

『どうぞ!今日から千佳と俺達の子供の家だよ。人数多くて騒がしく大変だしチビ達は叔父さんになるけどまあ兄弟みたいに育ってくれるといいね。楽しみだな』

『慶太郎?慶太郎の実家がこんなに大きいなんて聞いてないんだけど』

『うん。言ってないからね。実家は俺にとって捨てた家だったから二度と帰る事もないと思っていたしね。とりあえずガレージには車が三台あったでしょ?俺は仕事にBMWを使ってるからオペルかエルグランド好きな方を使ってくれていいよ。俺はチビ達を乗せる時にはエルグランドを使ってる。寝ちゃったりするからね。千佳の乗りやすい方で買い物とかに使って。んで2階は今チビ達が寝てるんだけど一番奥が二男の慎二郎の部屋。今はマンション借りて大学通ってるからあんまり帰ってこないけどいつでも寝れるようにたまに掃除機かけてくれればいい。必要なものは持って行ってるし風呂入って寝るぐらいだからね。その隣が三男の悠之心の部屋。小学5年生。悠は自分で身の回りの事は出来るし俺より料理もうまいし掃除も自分でするからたぶん何もしなくていいと思う。慎二郎の向かい側が双子の龍之助と虎之助の部屋。今は2人同じ部屋だけど個室が欲しいって言い出したら部屋を分けようと思う。悠之心の向かい側を龍と虎のどちらが使えるように部屋は空いてる。龍と虎はまだ片付けも出来ないし手がかかるけどよろしくね。悠之心の隣も空いてるから千佳使う?後に俺達の子が使う部屋になるかもね。その向かい側が俺の部屋。寝るだけだからそんなに汚れてないしたまに掃除してくれたらいいです。んで両隣共に物置があってどっちかに掃除機とか入ってるはずだよ。突き当たりはトイレね。下におりて玄関入って左側は俺の書斎。仕事はここでやります。散らかってますね。また今度片付けます。隣は応接間だからまあお客さんが来ればここで対応して。その向かい側は和室の客室だけど使ってないから綺麗でしょ。泊まる人が居ればここで寝てもらう。その隣は洋室で空いてる部屋だったんだけど俺が持ってきた荷物をとりあえずこの部屋に押し込んだから物置になっちゃってるけどここもそのうち片付けます。その向かいがリビングでここにたいていチビ達もいるかな。リビングの隣がダイニングキッチン。ここのテーブルでご飯を食ってる。テレビはリビングにしかないから食事中にテレビは見れない。これは親父からの躾で俺もそれでいいと思うから今後も置くつもりはないです。俺の物置部屋になってる隣がまた物置だけどここは食材や日用品の保管庫みたいだね。その隣がトイレと洗面所とお風呂でキッチンの隣と言うか廊下を挟んで1番奥が親父と悠達の母親の寝室だったんだけど使う事はないからいずれ片づけて俺達の寝室にしよう。その隣は親父の部屋だけど俺も入ってないし何もしなくていいよ。基本的に月に1回はハウスキーパーが徹底的に掃除はしてくれるから普段チビ達がすぐに汚すリビングとかキッチンぐらいの軽い掃除でいいし無理する必要はないからね。まあだいたいこんな感じかな?家だけは無駄にデカイからセキュリティはかけてます。で、モニターがキッチンとリビングと玄関近くについてるからモニターを確認してから玄関を開けるよう注意はしているけどどうやらチビ2人は怪しいから出来るだけあいつらには開けさせないようにしてほしいかな。あー後洗濯物は庭と2階の物置のところにベランダがあってそこにも干せます。でも俺は乾燥機かけるから干してないけど。悠はシワが出来るからあいつが洗濯してくれる時は主婦みたいに干してるよ。お母さんの手伝いをしていたみたいだから覚えたんだろうね。とりあえず俺より悠に聞い方がよくわかると思う。起きたら紹介するよ。こんなもんでだいたいいいかな?何か質間はありますか?』

『ううん。何から質問していいかもわかんない。ちょっとびっくりして』

『まあごらんの通り片付けさえすれば部屋はあるから俺達の子供の部屋も問題ないと思うよ。とりあえず風呂に入ってくれば?』

『う、うん。わかった。どっちだっけ?』

『左だよ。ここね。奥に風呂がある。大人が5人ぐらい入れるんじゃないかな?親父は子供がいっぱい欲しいって奴だったからね。もしかして俺の知らない所に俺の兄弟がいるんじゃねーか?って何度か思った事があるぐらいだから。ダイニングテーブルもでかすぎるでしょ?お客さん呼んで飲んだりしていたからね。12人ぐらい座れるのかな?今は4人しか座る事ないんだけど。これからは千佳と子供と慎二郎が帰ってくる日は7人は座るからまあデカくてよかったかもね。じゃあゆっくり入ってきて』

『うん。じゃあお借りします』

『お借りしますって千佳の家なんですけどね』

『そうだけどまだ弟君達に認められてないし頑張るよ!』

『俺の弟達は俺と違ってみんないい子だからよろしくね。俺の大事な弟達なんだ』

『うん!わかってる。私も頑張って守るからね!守らせてね!』

『ありがとう!千佳。キスしていい?』

『うん!』

千佳には両親がなく親戚の元で育ったと聞いている。俺が千佳と初めて出会ったのは17歳の時でその頃の俺はホストでありたまたま街で出会った千佳は1つ年上で18歳の短大生だった。店に来るようなタイプでもなく俺が口説くのに1年もかかった女は千佳が初めてだった。ホストである俺を相当警戒していたね。でも俺が初めて本気になった女は千佳だよ。俺が愛を知らないばかりに君を沢山傷つけてしまい俺と千佳は傷の舐めあいで愛ではないと言う決断に至り俺達は別れを選んだ。本当に俺達の愛は傷の舐めないだったの?まだ俺もよく愛がわからないけど俺達の子がまた俺達を結びつけてくれた。俺はもっと努力して今度こそ本物の愛を千佳に与えられるよう頑張るよ。俺達はやっぱり結ばれる運命にあったと思いたい。もう君を傷つけたくない。