『はい!行くよ!千佳は助手席に乗りなよ』
『でも車の中でお弁当食べるんでしょ?龍ちゃん虎ちゃがこぼすかも知れないから私は後ろに乗るよ!』
『弁当ぐらい食えるよ!いつも自分で食ってるでしょ!ちょっとぐらいこぼしたっていいよ!どうせ海行けば砂だらけになるから洗車してもらうんだから』
『だってそれはテーブルだからじゃない!動いてる車の中で水筒のお茶だって上手につげないよ!』
『わかりましたよ。悠!お前助手席乗って!拓海はどうせ寝るから!』
千佳は絶対龍と虎を甘やかしてるぞ。だからあいつらがお姉ちゃん、お姉ちゃんなんだよ。かわいがってくれるのは嬉しいんですが自立も促してくれなきゃ俺達のガキだって生まれるんだから手が足りなくなるじゃん。
『はい!拓海くんのお弁当!お茶は言ってね!』
『うん!ありがとう!千佳ちゃん!』
『はい!龍ちゃん!虎ちゃん!お弁当食べようね!朝ごはんだよ!お箸持って!大丈夫?こぼさないように食べようね!』
『うん!大丈夫!』
『お姉ちゃん!お茶ここ置くの?』
『ううん。虎ちゃん!そこ置いたらこぼれちゃうよ!動いてるからね!お姉ちゃんがこっちに置いといてあげるからまた飲む時に言ってね!』
『うん!わかった!』
『はい!悠ちゃん!お弁当!慶太郎の分はおにぎり別にしてるからね!オカズは爪楊枝刺して渡してあげて!』
『はい!ありがとうございます』
『千佳ちゃん!お茶ちょうーだい!』
『うん!拓海くん!ちょっと待ってよ!』
『慶兄!何食う?』
『おい!お前ら!いただきますって言ったのか?車の中だろうがなんだろうが千佳が作ってくれるのは当たり前の事じゃねーぞ!拓海!わかってる?』
『うん。ごめんなさい。千佳ちゃん!いただきます!』
『龍と虎は!』
『ごめんなさい。いただきまーす!』
『悠!お前もだよ!』
『はい。すいません。千佳さん!いただきます!』
『君達!当たり前の事なんてないんだからね!ちゃんと感謝できる人間になって下さいよ!千佳!朝早くからありがとうございます。いただきます!』
『はい!すいません』
『うん。慶太郎にーちゃんごめん』
『はーい!』
『はい!どうぞ!いっぱい食べてね』
『悠!俺の分ここに置いてくれていいよ!お前が食えないだろ』
『え?座席に?どうやって食うの?』
『箸で食うに決まってんだろ!お前は自分の分食ってりゃいいよ!』
『だって運転は?』
『もう高速だからな。ハンドルは押さえてりゃいいし片足ありゃいいぐらいだよ。ハンドルに両手はいらねー。さっさと食っちまう方がいいからな』
『ヤバっ!器用っすね!』
『ごちそうさまでしたー!』
『慶太郎兄ちゃん!おしっこ!』
『え?もう?なんで虎は家出る前にしてこないの!もうちょっと我慢してよ!次のサービスエリアに入るから』
俺がまだ飯食ってんじゃねーかよ。はぁー出かける前に声をかけなかった俺が悪いんだな。あと5キロか。食い終わるかな?
『はい!着いたよ!虎!おいで!龍は?お前もついでにおしっこしてよ!拓海!寝てんのかよ!龍!ちょっと待ってて!動くな!危ないから!虎!早く靴履いてよ!悠は?』
『俺も行っとく!』
『いやー抱っこしてー!』
『わかった!はい!おいで!虎!眠たいんだろ?おしっこしたら寝ようね!龍!悠と手繋いで渡らないと危ないよ!車来るんだよ!』
『うん!慶太郎兄ちゃん!僕!ジュース飲みたい!』
『買うから!先にトイレ行って!』
はぁー。疲れる。拓海がいるからまだラクかと思ったけど速攻寝てんじゃねーよ。慎二郎も連れてくりゃ良かった。手がたりねー。もう虎は眠たいからグズるし。龍がまだグズってないだけマシか。
『はい!虎!手洗って!龍は手を洗ったの?』
『抱っこしてよーふぇっく』
『洗ったよ!慶太郎兄ちゃん!やっぱりソフトクリームがいい!』
『はい!虎!おいで!龍わかったから!ちょっと待って。虎は?ジュースにしとく?眠たいんだろ?買っといて後で飲む?』
『いやーアイス!っく』
『ソフトクリーム食べるの?途中でいらないとか言わないでよ!悠は?』
『俺ジュース!』
『じゃあ!拓海のジュースと千佳と俺のコーヒーも一緒に買ってきて!持てる?ポケットに入れればいいよ!』
『うん!持てるよ!』
『はい!龍!落とさないでよ!はい!虎!早く食べないととけちゃうよ!龍!まだ待ってよ!悠が戻ってくるまで動いちゃダメ!』
『慶兄!お金入んない!つり銭切れ?みたい』
『はあ?違う自販機で崩せばいいだろ!』
『あっ!そっか!』
『もうなんだよ!頭使え!うわっ!虎!きたねーな!龍!リュックにティッシュ入ってる?』
『んー?わかんない!入ってるかも!』
『後ろ向いて!あっ!あるじゃん!虎!こっち向いてごらん!鼻にもついてるだろ!龍!お前も!ほら!早く食べて!もっと上手に食べれないの?口にいっぱいついてるよ。ベタベタするじゃん!悠!買えたの?』
『うん!買えた!』
『龍!おいで!お前も抱っこしてあげる!危ないから!悠は手繋げないんだよ!』
『うん!これ取るの?』
『龍!いいよ!取らなくて!手に持つ為についてるの!食べながら引っ張ったら抜けるよ。まずはアイスを早く食べて!悠!ドア開けれる?あっ!千佳!ありがとう!千佳!2人の靴脱がしてくれる?はい!龍!虎おろすよ!ウェットティッシュがあるよね?』
『うん!あるよ!お口がアイスだらけだね!龍ちゃん、虎ちゃん!食べたら拭こうね!』
『千佳!ちょっとチビ達お願い!俺タバコ吸ってくる!』
『うん!わかった!』
『悠!コーヒーちょうだい!千佳にも渡してあげて!』
『うん!』
はぁー。まだ30分ぐらいしか走ってねーのにハンパない疲労感はなんだ?俺は波乗りなんかできねーんじゃねーのか?車で寝てた方がいいかな?ユズルにレッスン頼んどいて良かった。俺だけでは3人も教えられるはずがない。
『慶兄!海が見える!もうすぐ?』
『うん。悠!もう着くぞ!』
『うわぁー海だぁー!慶太郎兄ちゃん!海だよ!』
『うん。海に来てるからね。虎!海は大きいだろ?』
『うん!ずっとずっとあっちまで海?』
『うん。そうだよ。違う国まで繋がってるからね。はい!着いたぞ!ショップに先に行ってお前らのボード借りて着替えるよ!ほら!降りてよ!拓海!起きろ!着いたぞ!』
『ん?はやー!もう?』
『もう?って。2時間走ってますけどね!虎!まだだよ!こっちおいで!勝手に行かないよ!目の前海だけど車通るんだよ!早くおいで!』
『海だよ!慶太郎兄ちゃん!海!すごいね!』
『うん。凄いね。龍と虎は海を見るのは初めてだもんな。悠は遠足の時見たんだって。はい!おいで!着替えないと海入れないよ!』
夢中だな。初めての海に感動したか?虎!自然は偉大なんだよ。それがわかる子になってね。
『おう!慶太郎!久しぶり!変わらないねーお前!元気そうじゃん!みんなも元気?』
『ユズル!久しぶり!オープン前に店開けてもらって悪いね!大輔と恭一は元気だね。謙也は海外出張出るって行く前に会ったっきりだな。誠と雄一郎はわかんねーわ。まあたぶん元気なんだろ。俺も忙しいからなかなか時間が合わないからね。とりあえずチビ3人はレッスン付きで1式レンタルね。拓海は経験者だから俺と入るわ!海パンとラッシュ、ビーサンは買取ります。ウエットスーツはこいつらのあるの?』
『うん!あるよ!大丈夫!チビッコのレッスンもしてるからな!まあとりあえず準備は出来てるからあとは着替えてもらえればいいよ!』
『はい!ありがとうございます!俺の板は手入れしてくれてるんすかね?』
『ばっちりやらせて貰ってますよ!お前が全部置いていくから管理大変だよ!』
『そうっすよね。持って帰るのめんどくさいんでユズルがショップやってくれて助かりますよ!儲かってますかね?レッスンが多いの?』
『儲かるわけねーじゃん!レッスン料なんてしれてるからな!お前の方が儲かってるらしいじゃん!店も大輔に任せて悠々自適な暮らしですか?』
『バカじゃねーの!恭一だろ?俺がどんだけ働いてるか知らねーんだよ!大輔様々で頭上がらないから俺が使われてるよ!ユズルは今日入るの?』
『俺?もちろん入りますよ!慶太郎の弟を丸めこんで売りつけようと思ってますからね。サーフィンに興味持ってもらうよう頑張りますよ!』
『あーそう。んじゃユズルには虎を見てやって欲しいんだよな!双子のチビなんだけど。あいつはやれるかもしれないわ。俺と同じグーフィーなんだよ』
『おー!グーフィーか!虎ってずっと海見てる方?』
『そう。ちなみに1番手はかかるけどね』
『了解しました。そりゃ慶太郎の弟だから手かかるでしょうね!はいよ!お前のボード!ワックスばっちり塗ってますんで!』
『おう!ありがとうございます!綺麗に管理して頂いてますね!』
『慶太郎にーちゃん!この板欲しい!』
『またか!お前は!本当にお前乗れるんだろうな?初心者だったらレンタルで充分だよ!』
『乗れるよー!俺だってマイボード持ってたんだけどクラッシュしちゃったの!欲しい!また来るんでしょ?』
『また来るんでしょ?ってお前は受験があるんだよ!波乗りしてる暇がそんなにあるのか?』
『受験勉強はちょー頑張る!息抜きだって必要じゃん!買ってよー!』
『本当に勉強やる時には集中してやれよ!受験勉強には手を抜くな!約束するか?』
『うん!約束する!絶対俺は受かるから大丈夫!』
『あんまり自信過剰も怖いんですけどね。まあ約束破ったらお前をまた泣かすよ!わかったな?』
『うん!わかったから!買って!』
『ユズル!こいつにこの板とリーシュコードやら一式買うからワックス塗ってやってくれる?』
『おう!さすがナンバーワンホストは太っ腹っすね!お買い上げありがとうございます!ミノル!この板準備してあげて!』
『はい!』
『俺が甘いだけだよ。なんでもかんでも買い与えるのはどうかと思うんですけどね。もうこいつは昔の俺だからちょっと金銭感覚を今から修正させるのは難しいかもね』
『あー言われてみれば慶太郎っぽい!坊っちゃんが荒れちゃったか?』
『坊っちゃんって言うんじゃねーよ!おい!虎!お前!いい加減海パン選んで着替えなさい!海ばっかり見てても着替えないといつまでたっても入れないよ!どれがいいの?まあどうせ来年履けないけどな!どれでもいいの?』
『いやだ!僕、青いのがいいの!』
『青いのってどれ?これ?こっちも青だよ!綺麗な青い色にする?』
『うん!この青いのにする!』
『ラッシュは?上に着る服!ブルーのパンツだから白にちょっと青い色入ったやつにしようか?』
『うん!これ着る!』
なんで虎も青色が好きなんだろう。俺もチビの頃から青色が好きだった。なにげに悠も青や水色が好きで服や靴は白にブルーが入った感じをよく選ぶよな。やっぱり俺に似てるのか?変なとこは似なくていいからね。
『でも車の中でお弁当食べるんでしょ?龍ちゃん虎ちゃがこぼすかも知れないから私は後ろに乗るよ!』
『弁当ぐらい食えるよ!いつも自分で食ってるでしょ!ちょっとぐらいこぼしたっていいよ!どうせ海行けば砂だらけになるから洗車してもらうんだから』
『だってそれはテーブルだからじゃない!動いてる車の中で水筒のお茶だって上手につげないよ!』
『わかりましたよ。悠!お前助手席乗って!拓海はどうせ寝るから!』
千佳は絶対龍と虎を甘やかしてるぞ。だからあいつらがお姉ちゃん、お姉ちゃんなんだよ。かわいがってくれるのは嬉しいんですが自立も促してくれなきゃ俺達のガキだって生まれるんだから手が足りなくなるじゃん。
『はい!拓海くんのお弁当!お茶は言ってね!』
『うん!ありがとう!千佳ちゃん!』
『はい!龍ちゃん!虎ちゃん!お弁当食べようね!朝ごはんだよ!お箸持って!大丈夫?こぼさないように食べようね!』
『うん!大丈夫!』
『お姉ちゃん!お茶ここ置くの?』
『ううん。虎ちゃん!そこ置いたらこぼれちゃうよ!動いてるからね!お姉ちゃんがこっちに置いといてあげるからまた飲む時に言ってね!』
『うん!わかった!』
『はい!悠ちゃん!お弁当!慶太郎の分はおにぎり別にしてるからね!オカズは爪楊枝刺して渡してあげて!』
『はい!ありがとうございます』
『千佳ちゃん!お茶ちょうーだい!』
『うん!拓海くん!ちょっと待ってよ!』
『慶兄!何食う?』
『おい!お前ら!いただきますって言ったのか?車の中だろうがなんだろうが千佳が作ってくれるのは当たり前の事じゃねーぞ!拓海!わかってる?』
『うん。ごめんなさい。千佳ちゃん!いただきます!』
『龍と虎は!』
『ごめんなさい。いただきまーす!』
『悠!お前もだよ!』
『はい。すいません。千佳さん!いただきます!』
『君達!当たり前の事なんてないんだからね!ちゃんと感謝できる人間になって下さいよ!千佳!朝早くからありがとうございます。いただきます!』
『はい!すいません』
『うん。慶太郎にーちゃんごめん』
『はーい!』
『はい!どうぞ!いっぱい食べてね』
『悠!俺の分ここに置いてくれていいよ!お前が食えないだろ』
『え?座席に?どうやって食うの?』
『箸で食うに決まってんだろ!お前は自分の分食ってりゃいいよ!』
『だって運転は?』
『もう高速だからな。ハンドルは押さえてりゃいいし片足ありゃいいぐらいだよ。ハンドルに両手はいらねー。さっさと食っちまう方がいいからな』
『ヤバっ!器用っすね!』
『ごちそうさまでしたー!』
『慶太郎兄ちゃん!おしっこ!』
『え?もう?なんで虎は家出る前にしてこないの!もうちょっと我慢してよ!次のサービスエリアに入るから』
俺がまだ飯食ってんじゃねーかよ。はぁー出かける前に声をかけなかった俺が悪いんだな。あと5キロか。食い終わるかな?
『はい!着いたよ!虎!おいで!龍は?お前もついでにおしっこしてよ!拓海!寝てんのかよ!龍!ちょっと待ってて!動くな!危ないから!虎!早く靴履いてよ!悠は?』
『俺も行っとく!』
『いやー抱っこしてー!』
『わかった!はい!おいで!虎!眠たいんだろ?おしっこしたら寝ようね!龍!悠と手繋いで渡らないと危ないよ!車来るんだよ!』
『うん!慶太郎兄ちゃん!僕!ジュース飲みたい!』
『買うから!先にトイレ行って!』
はぁー。疲れる。拓海がいるからまだラクかと思ったけど速攻寝てんじゃねーよ。慎二郎も連れてくりゃ良かった。手がたりねー。もう虎は眠たいからグズるし。龍がまだグズってないだけマシか。
『はい!虎!手洗って!龍は手を洗ったの?』
『抱っこしてよーふぇっく』
『洗ったよ!慶太郎兄ちゃん!やっぱりソフトクリームがいい!』
『はい!虎!おいで!龍わかったから!ちょっと待って。虎は?ジュースにしとく?眠たいんだろ?買っといて後で飲む?』
『いやーアイス!っく』
『ソフトクリーム食べるの?途中でいらないとか言わないでよ!悠は?』
『俺ジュース!』
『じゃあ!拓海のジュースと千佳と俺のコーヒーも一緒に買ってきて!持てる?ポケットに入れればいいよ!』
『うん!持てるよ!』
『はい!龍!落とさないでよ!はい!虎!早く食べないととけちゃうよ!龍!まだ待ってよ!悠が戻ってくるまで動いちゃダメ!』
『慶兄!お金入んない!つり銭切れ?みたい』
『はあ?違う自販機で崩せばいいだろ!』
『あっ!そっか!』
『もうなんだよ!頭使え!うわっ!虎!きたねーな!龍!リュックにティッシュ入ってる?』
『んー?わかんない!入ってるかも!』
『後ろ向いて!あっ!あるじゃん!虎!こっち向いてごらん!鼻にもついてるだろ!龍!お前も!ほら!早く食べて!もっと上手に食べれないの?口にいっぱいついてるよ。ベタベタするじゃん!悠!買えたの?』
『うん!買えた!』
『龍!おいで!お前も抱っこしてあげる!危ないから!悠は手繋げないんだよ!』
『うん!これ取るの?』
『龍!いいよ!取らなくて!手に持つ為についてるの!食べながら引っ張ったら抜けるよ。まずはアイスを早く食べて!悠!ドア開けれる?あっ!千佳!ありがとう!千佳!2人の靴脱がしてくれる?はい!龍!虎おろすよ!ウェットティッシュがあるよね?』
『うん!あるよ!お口がアイスだらけだね!龍ちゃん、虎ちゃん!食べたら拭こうね!』
『千佳!ちょっとチビ達お願い!俺タバコ吸ってくる!』
『うん!わかった!』
『悠!コーヒーちょうだい!千佳にも渡してあげて!』
『うん!』
はぁー。まだ30分ぐらいしか走ってねーのにハンパない疲労感はなんだ?俺は波乗りなんかできねーんじゃねーのか?車で寝てた方がいいかな?ユズルにレッスン頼んどいて良かった。俺だけでは3人も教えられるはずがない。
『慶兄!海が見える!もうすぐ?』
『うん。悠!もう着くぞ!』
『うわぁー海だぁー!慶太郎兄ちゃん!海だよ!』
『うん。海に来てるからね。虎!海は大きいだろ?』
『うん!ずっとずっとあっちまで海?』
『うん。そうだよ。違う国まで繋がってるからね。はい!着いたぞ!ショップに先に行ってお前らのボード借りて着替えるよ!ほら!降りてよ!拓海!起きろ!着いたぞ!』
『ん?はやー!もう?』
『もう?って。2時間走ってますけどね!虎!まだだよ!こっちおいで!勝手に行かないよ!目の前海だけど車通るんだよ!早くおいで!』
『海だよ!慶太郎兄ちゃん!海!すごいね!』
『うん。凄いね。龍と虎は海を見るのは初めてだもんな。悠は遠足の時見たんだって。はい!おいで!着替えないと海入れないよ!』
夢中だな。初めての海に感動したか?虎!自然は偉大なんだよ。それがわかる子になってね。
『おう!慶太郎!久しぶり!変わらないねーお前!元気そうじゃん!みんなも元気?』
『ユズル!久しぶり!オープン前に店開けてもらって悪いね!大輔と恭一は元気だね。謙也は海外出張出るって行く前に会ったっきりだな。誠と雄一郎はわかんねーわ。まあたぶん元気なんだろ。俺も忙しいからなかなか時間が合わないからね。とりあえずチビ3人はレッスン付きで1式レンタルね。拓海は経験者だから俺と入るわ!海パンとラッシュ、ビーサンは買取ります。ウエットスーツはこいつらのあるの?』
『うん!あるよ!大丈夫!チビッコのレッスンもしてるからな!まあとりあえず準備は出来てるからあとは着替えてもらえればいいよ!』
『はい!ありがとうございます!俺の板は手入れしてくれてるんすかね?』
『ばっちりやらせて貰ってますよ!お前が全部置いていくから管理大変だよ!』
『そうっすよね。持って帰るのめんどくさいんでユズルがショップやってくれて助かりますよ!儲かってますかね?レッスンが多いの?』
『儲かるわけねーじゃん!レッスン料なんてしれてるからな!お前の方が儲かってるらしいじゃん!店も大輔に任せて悠々自適な暮らしですか?』
『バカじゃねーの!恭一だろ?俺がどんだけ働いてるか知らねーんだよ!大輔様々で頭上がらないから俺が使われてるよ!ユズルは今日入るの?』
『俺?もちろん入りますよ!慶太郎の弟を丸めこんで売りつけようと思ってますからね。サーフィンに興味持ってもらうよう頑張りますよ!』
『あーそう。んじゃユズルには虎を見てやって欲しいんだよな!双子のチビなんだけど。あいつはやれるかもしれないわ。俺と同じグーフィーなんだよ』
『おー!グーフィーか!虎ってずっと海見てる方?』
『そう。ちなみに1番手はかかるけどね』
『了解しました。そりゃ慶太郎の弟だから手かかるでしょうね!はいよ!お前のボード!ワックスばっちり塗ってますんで!』
『おう!ありがとうございます!綺麗に管理して頂いてますね!』
『慶太郎にーちゃん!この板欲しい!』
『またか!お前は!本当にお前乗れるんだろうな?初心者だったらレンタルで充分だよ!』
『乗れるよー!俺だってマイボード持ってたんだけどクラッシュしちゃったの!欲しい!また来るんでしょ?』
『また来るんでしょ?ってお前は受験があるんだよ!波乗りしてる暇がそんなにあるのか?』
『受験勉強はちょー頑張る!息抜きだって必要じゃん!買ってよー!』
『本当に勉強やる時には集中してやれよ!受験勉強には手を抜くな!約束するか?』
『うん!約束する!絶対俺は受かるから大丈夫!』
『あんまり自信過剰も怖いんですけどね。まあ約束破ったらお前をまた泣かすよ!わかったな?』
『うん!わかったから!買って!』
『ユズル!こいつにこの板とリーシュコードやら一式買うからワックス塗ってやってくれる?』
『おう!さすがナンバーワンホストは太っ腹っすね!お買い上げありがとうございます!ミノル!この板準備してあげて!』
『はい!』
『俺が甘いだけだよ。なんでもかんでも買い与えるのはどうかと思うんですけどね。もうこいつは昔の俺だからちょっと金銭感覚を今から修正させるのは難しいかもね』
『あー言われてみれば慶太郎っぽい!坊っちゃんが荒れちゃったか?』
『坊っちゃんって言うんじゃねーよ!おい!虎!お前!いい加減海パン選んで着替えなさい!海ばっかり見てても着替えないといつまでたっても入れないよ!どれがいいの?まあどうせ来年履けないけどな!どれでもいいの?』
『いやだ!僕、青いのがいいの!』
『青いのってどれ?これ?こっちも青だよ!綺麗な青い色にする?』
『うん!この青いのにする!』
『ラッシュは?上に着る服!ブルーのパンツだから白にちょっと青い色入ったやつにしようか?』
『うん!これ着る!』
なんで虎も青色が好きなんだろう。俺もチビの頃から青色が好きだった。なにげに悠も青や水色が好きで服や靴は白にブルーが入った感じをよく選ぶよな。やっぱり俺に似てるのか?変なとこは似なくていいからね。

