『拓海!悠!行くぞ!』
『うん!』
『待って!髪型がいまいち決まってねー!ワックスもうちょいつけてくる!』
『どうでもいいだろ!デートじゃあるまいし!拓海!早くしろよ!』
『わかったよ!』
『千佳!ちょっと行ってくるね。チビ達よろしくお願いします。何か買ってくるものはありますかね?』
『ないですよ。昨日スーパー行って買ってあるから。行ってらっしゃい!気をつけてよ!どうせ慶太郎くん点数がないんでしょ?』
『そうですね。気をつけます。もう怒らないでよ。機嫌直して!キスしよっか?』
『子供達がいるんだからいつ見られるかわかんないでしょ!ちょ、やっぱり上手にキスするんですね』
『なに?俺がホストの仕事をするのが嫌なの?しょうがないじゃん。俺は出逢った時からすでにホストでしょ。相手されるのに1年もかかった女はいないんですけどね。それだけ俺が千佳に本気だったんだよ。わかってよ』
『わかってるよ。私は慶太郎に大事にされたよ!ただのヤキモチです!はい!行ってらっしゃい!また洗濯物が増えたから私は忙しいの!』
『はい。すいません。お願いします。行ってきます!』
はぁー。ヤキモチって言われてもね。困ったね。
『慶兄!どれで行くんすか?また車増えた?』
『あーそうか。ガソリンも入れなきゃな。新しい方のBMWで行こう。お前ら後ろに乗ってね!』
悠にとって拓海は刺激を受ける兄貴なんだろうけど悪い事は真似するなよ。下のチビとは遊ぶって言うより面倒見るだけだから拓海は良い遊び相手にはなるんだろうけどロクな刺激を受けそうにないよな。勉強とかやる気になってくれたらいいんですけどね。
『拓海兄のカラーって何色ですか?』
『俺のはグリーン系の茶色だね。所々メッシュ入れてるぜ。かっけーだろ?』
『うん!かっこいいですね。俺もやりたいな』
『悠之心くん!俺は高校卒業するまで禁止って言わなかったっけ?』
『言われました。やりたいなって思ってるだけですよ』
『拓海!お前ももうホストじゃないんだから普通の高校生らしく髪の色は真っ黒に戻そうね。嫌なら頭丸めてもいいんだぞ』
『嫌だよー!俺高校生じゃないし!それに高校生でも茶髪ぐらい普通じゃん!』
『よそはよそ。うちはうちのルールがあるんだ。言う事聞けないんだったらお前は坊主だな!』
『嫌だ!坊主は無理!デート出来ない!髪の色は戻すよ!あーけっこう金かかったのにー』
『受験があるのにデートなんかする暇あるんですかね?ほら!ついたよ!ここならショップがいっぱい入ってるぞ』
『慶太郎にーちゃん!俺、お気に入りのショップが3つあるから3つ回っていい?』
『ちゃんと髪の色戻せよ!』
『わかったって!あっ!これかっけー!悠?お前も着れば?Sサイズならちょっとダボったぐらいだろ?高校生から大学生はこのブランド好きだぞ。中学生も中3ぐらいだと金持ってるやつは着てる。一枚がたけーからな。Tシャツが6800円だぜ。トレーナーとかなら12000円はするし。ダウンなんて39800円だぞ。冬物は金かかるんだよな』
『へぇー。俺のもTシャツ一枚4800円らしいですよ。龍と虎もだけど。でも俺、来年ぐらいにはもっと背が伸びてるだろうしもう龍、虎と同じブランドってのもガキみたいで嫌なんですよね。一枚俺も買ってもらおうかな』
『お前普通に小学生だからガキだろ!でもお前らが着てるのもオシャレじゃん!女の子ってけっこう服装チェックしてるからな。スーパーとかで売ってるようなダッサイのとかありえないよなー』
『あーそれはわかりますね。けっこう女の子にどこで買ったの?とかどこのブランド?とか聞かれますからね。いちおクラスのオシャレさんナンバーワンに選ばれました。もっとなんか足りないって言うか出来ないかなって思ってるんですけど。だからカラー入れたいって言ったけど慶兄に禁止されたしあとはどこをオシャレできますか?』
『すげーじゃん!悠!オシャレさんに選ばれたんだ!そうゆえば生意気な髪型してるよな!んーあとは足元かアクセサリーじゃね?時計とかはめてる?』
『髪のカットは慶兄の知り合いのお兄さんがやってくれるんでかっこよくカットしてくれました。足元はスニーカーとかいちおブランドだし冬はブーツ履いてますよ。でもアクセサリーはつけた事ないです!時計はいいですね。学校につけていっても時計ぐらいなら大丈夫かな?』
『悠!お前ほんとファッションに興味あるんだな!雑誌とか見ればいいんだよ。俺はサーフィンとかスノボーやスケボーもやるしストリート系が基本でたまに綺麗系なジャケットとかにする日もあるよ。仕事はスーツだったけどな』
『お前らまだかよ?決まったの?早くしろよ!』
『待って!このジーンズ試着したい!』
『なに?悠之心くん!その目は何か欲しいんですか?』
『時計欲しい』
『時計?学校には時計はダメだろ?中学生になったら買ってやるよ。なんだよ!その目は。まったく。君にもけっこう高い物をいっぱい買ってますけどね。学校にははめていくなよ!遊びに行く時だけだよ!約束守るか?』
『うん!守る!』
俺はやっぱり甘いぞ。俺が1番甘やかしてたりするんじゃねーのか?まあ悠の欲しがった時計は2万ぐらいのたいした事ない時計だったけど小学生には高いのかな?もっと調べないとな。拓海は服や靴で20万ぐらいかかったし。やっぱり俺達の育った環境はおかしいんだろうか。この感覚を拓海がいまさら矯正できるのかね。俺は中学2年から5万のお小遣いを貰っていた。それでも足りない時もあってさらに5万追加で貰ったりもしていたね。親父はいくらでも金だけは渡してきたからな。普通だと思っていたら全然普通じゃなかった。まあ本当は減らないお小遣いの貯金も随分残ってはいたけど金を貰う時しか親父と会話らしきものがなかったから金くれって言葉しか発していないもはや会話ではなかったけど。お小遣いが多過ぎると大輔達に驚かれたよ。だから俺がビールやタバコを買ってやったりしていたな。飯も奢ってやってたし。俺、あいつらにいまだにたかられてるよな?まあ俺が1番稼いでいるからしょうがないのか?でも俺は家族を養っているんだぞ。大輔くんには充分な給料やボーナスを渡しているはずなんですがね。マンションなんて買うからじゃねーのか?独り身のくせにまだいらねーだろ。壮ちゃんが渡してくれるお小遣いが少ないと文句を言っていたけど壮ちゃんがまともな金額を渡してくれていたんだよね。親父の元に戻ってまた俺の金銭感覚はおかしくなったからな。
『拓海はとりあえずそれで満足だろ?あと必要なものは筆記用具と参考書だな。家庭教師の手配はしたからね!月曜からちゃんと勉強しろよ!お前が言ったんだからな!』
『わかってるよ!』
『拓海兄ってどこの高校行ってたんですか?』
『俺は私立の中学受験したから中高一貫の魁聖だよ』
『え?それってちょー頭いいんすよね?俺の同級生も私立受けるって子いますよ』
『てゆうか、悠は受けないの?お前受験勉強してる?慶太郎にーちゃんだって魁聖だったのに』
『マジ?知らない!慶兄!魁聖行ってたの?近くの公立行ってたんじゃないの?』
『公立中学を卒業しましたよ。魁聖は1年間しか行っていないんだよ。俺の事はどうでもいいんだ。悠も公立の中学で充分だよ。高校受験はみんな大抵の子が頑張るんだからその時は頑張ってくださいね!』
『わかった』
慶兄!慶兄はどんな中学校生活を送っていたの?俺が小さい頃の慶兄はあまり家にいなくてたまに顔を見たと思ったらケガをしていることが多かっし一緒にご飯も食べなかったよね。どうして慶兄は家にあまり居なかったの?でも俺の誕生日にはおもちゃを買って渡してくれたよね。俺、嫌われてるのかと思った事もあったけどたまに家の中で出会うと抱っこしてくれた。その時が1番嬉しかったよ。それが突然居なくなってどうしてなのか全然今でもわからないよ。慶兄にいったい何があったの?
『ただいま!チビ達は外に遊びに行ったの?』
『おかえり!うん!みんなでサッカーするんだって!』
『そう。静かになったんだったら俺は仕事しようかな』
『拓海兄!ゲームしましょうよ!』
『うん!いいよー!』
『拓海くん!悠ちゃん!おやつ食べる?昨日のケーキがまだ残ってるんだけど!』
『千佳ちゃん!俺食べたい!』
『俺も食べます!』
『はーい!じゃあちょっと待っててね!慶太郎は?』
『俺は甘い物はいらない。コーヒーちょうだい』
『うん!わかった』
さあ。今のうちに仕事しちゃおう。拓海は順応性あるな。心配したのにすぐ溶けこんでるじゃねーか。まあよそよそしくされるよりはいいんだけどね。あー昨日店でもらったプレゼントがトランクに入ったままだな。要らないんですけどね。とりあえずクローゼットにしまっておくか。千佳に見られたくないし書斎だな。またヤキモチ焼かれて機嫌悪くなるのは困るからね。
『うん!』
『待って!髪型がいまいち決まってねー!ワックスもうちょいつけてくる!』
『どうでもいいだろ!デートじゃあるまいし!拓海!早くしろよ!』
『わかったよ!』
『千佳!ちょっと行ってくるね。チビ達よろしくお願いします。何か買ってくるものはありますかね?』
『ないですよ。昨日スーパー行って買ってあるから。行ってらっしゃい!気をつけてよ!どうせ慶太郎くん点数がないんでしょ?』
『そうですね。気をつけます。もう怒らないでよ。機嫌直して!キスしよっか?』
『子供達がいるんだからいつ見られるかわかんないでしょ!ちょ、やっぱり上手にキスするんですね』
『なに?俺がホストの仕事をするのが嫌なの?しょうがないじゃん。俺は出逢った時からすでにホストでしょ。相手されるのに1年もかかった女はいないんですけどね。それだけ俺が千佳に本気だったんだよ。わかってよ』
『わかってるよ。私は慶太郎に大事にされたよ!ただのヤキモチです!はい!行ってらっしゃい!また洗濯物が増えたから私は忙しいの!』
『はい。すいません。お願いします。行ってきます!』
はぁー。ヤキモチって言われてもね。困ったね。
『慶兄!どれで行くんすか?また車増えた?』
『あーそうか。ガソリンも入れなきゃな。新しい方のBMWで行こう。お前ら後ろに乗ってね!』
悠にとって拓海は刺激を受ける兄貴なんだろうけど悪い事は真似するなよ。下のチビとは遊ぶって言うより面倒見るだけだから拓海は良い遊び相手にはなるんだろうけどロクな刺激を受けそうにないよな。勉強とかやる気になってくれたらいいんですけどね。
『拓海兄のカラーって何色ですか?』
『俺のはグリーン系の茶色だね。所々メッシュ入れてるぜ。かっけーだろ?』
『うん!かっこいいですね。俺もやりたいな』
『悠之心くん!俺は高校卒業するまで禁止って言わなかったっけ?』
『言われました。やりたいなって思ってるだけですよ』
『拓海!お前ももうホストじゃないんだから普通の高校生らしく髪の色は真っ黒に戻そうね。嫌なら頭丸めてもいいんだぞ』
『嫌だよー!俺高校生じゃないし!それに高校生でも茶髪ぐらい普通じゃん!』
『よそはよそ。うちはうちのルールがあるんだ。言う事聞けないんだったらお前は坊主だな!』
『嫌だ!坊主は無理!デート出来ない!髪の色は戻すよ!あーけっこう金かかったのにー』
『受験があるのにデートなんかする暇あるんですかね?ほら!ついたよ!ここならショップがいっぱい入ってるぞ』
『慶太郎にーちゃん!俺、お気に入りのショップが3つあるから3つ回っていい?』
『ちゃんと髪の色戻せよ!』
『わかったって!あっ!これかっけー!悠?お前も着れば?Sサイズならちょっとダボったぐらいだろ?高校生から大学生はこのブランド好きだぞ。中学生も中3ぐらいだと金持ってるやつは着てる。一枚がたけーからな。Tシャツが6800円だぜ。トレーナーとかなら12000円はするし。ダウンなんて39800円だぞ。冬物は金かかるんだよな』
『へぇー。俺のもTシャツ一枚4800円らしいですよ。龍と虎もだけど。でも俺、来年ぐらいにはもっと背が伸びてるだろうしもう龍、虎と同じブランドってのもガキみたいで嫌なんですよね。一枚俺も買ってもらおうかな』
『お前普通に小学生だからガキだろ!でもお前らが着てるのもオシャレじゃん!女の子ってけっこう服装チェックしてるからな。スーパーとかで売ってるようなダッサイのとかありえないよなー』
『あーそれはわかりますね。けっこう女の子にどこで買ったの?とかどこのブランド?とか聞かれますからね。いちおクラスのオシャレさんナンバーワンに選ばれました。もっとなんか足りないって言うか出来ないかなって思ってるんですけど。だからカラー入れたいって言ったけど慶兄に禁止されたしあとはどこをオシャレできますか?』
『すげーじゃん!悠!オシャレさんに選ばれたんだ!そうゆえば生意気な髪型してるよな!んーあとは足元かアクセサリーじゃね?時計とかはめてる?』
『髪のカットは慶兄の知り合いのお兄さんがやってくれるんでかっこよくカットしてくれました。足元はスニーカーとかいちおブランドだし冬はブーツ履いてますよ。でもアクセサリーはつけた事ないです!時計はいいですね。学校につけていっても時計ぐらいなら大丈夫かな?』
『悠!お前ほんとファッションに興味あるんだな!雑誌とか見ればいいんだよ。俺はサーフィンとかスノボーやスケボーもやるしストリート系が基本でたまに綺麗系なジャケットとかにする日もあるよ。仕事はスーツだったけどな』
『お前らまだかよ?決まったの?早くしろよ!』
『待って!このジーンズ試着したい!』
『なに?悠之心くん!その目は何か欲しいんですか?』
『時計欲しい』
『時計?学校には時計はダメだろ?中学生になったら買ってやるよ。なんだよ!その目は。まったく。君にもけっこう高い物をいっぱい買ってますけどね。学校にははめていくなよ!遊びに行く時だけだよ!約束守るか?』
『うん!守る!』
俺はやっぱり甘いぞ。俺が1番甘やかしてたりするんじゃねーのか?まあ悠の欲しがった時計は2万ぐらいのたいした事ない時計だったけど小学生には高いのかな?もっと調べないとな。拓海は服や靴で20万ぐらいかかったし。やっぱり俺達の育った環境はおかしいんだろうか。この感覚を拓海がいまさら矯正できるのかね。俺は中学2年から5万のお小遣いを貰っていた。それでも足りない時もあってさらに5万追加で貰ったりもしていたね。親父はいくらでも金だけは渡してきたからな。普通だと思っていたら全然普通じゃなかった。まあ本当は減らないお小遣いの貯金も随分残ってはいたけど金を貰う時しか親父と会話らしきものがなかったから金くれって言葉しか発していないもはや会話ではなかったけど。お小遣いが多過ぎると大輔達に驚かれたよ。だから俺がビールやタバコを買ってやったりしていたな。飯も奢ってやってたし。俺、あいつらにいまだにたかられてるよな?まあ俺が1番稼いでいるからしょうがないのか?でも俺は家族を養っているんだぞ。大輔くんには充分な給料やボーナスを渡しているはずなんですがね。マンションなんて買うからじゃねーのか?独り身のくせにまだいらねーだろ。壮ちゃんが渡してくれるお小遣いが少ないと文句を言っていたけど壮ちゃんがまともな金額を渡してくれていたんだよね。親父の元に戻ってまた俺の金銭感覚はおかしくなったからな。
『拓海はとりあえずそれで満足だろ?あと必要なものは筆記用具と参考書だな。家庭教師の手配はしたからね!月曜からちゃんと勉強しろよ!お前が言ったんだからな!』
『わかってるよ!』
『拓海兄ってどこの高校行ってたんですか?』
『俺は私立の中学受験したから中高一貫の魁聖だよ』
『え?それってちょー頭いいんすよね?俺の同級生も私立受けるって子いますよ』
『てゆうか、悠は受けないの?お前受験勉強してる?慶太郎にーちゃんだって魁聖だったのに』
『マジ?知らない!慶兄!魁聖行ってたの?近くの公立行ってたんじゃないの?』
『公立中学を卒業しましたよ。魁聖は1年間しか行っていないんだよ。俺の事はどうでもいいんだ。悠も公立の中学で充分だよ。高校受験はみんな大抵の子が頑張るんだからその時は頑張ってくださいね!』
『わかった』
慶兄!慶兄はどんな中学校生活を送っていたの?俺が小さい頃の慶兄はあまり家にいなくてたまに顔を見たと思ったらケガをしていることが多かっし一緒にご飯も食べなかったよね。どうして慶兄は家にあまり居なかったの?でも俺の誕生日にはおもちゃを買って渡してくれたよね。俺、嫌われてるのかと思った事もあったけどたまに家の中で出会うと抱っこしてくれた。その時が1番嬉しかったよ。それが突然居なくなってどうしてなのか全然今でもわからないよ。慶兄にいったい何があったの?
『ただいま!チビ達は外に遊びに行ったの?』
『おかえり!うん!みんなでサッカーするんだって!』
『そう。静かになったんだったら俺は仕事しようかな』
『拓海兄!ゲームしましょうよ!』
『うん!いいよー!』
『拓海くん!悠ちゃん!おやつ食べる?昨日のケーキがまだ残ってるんだけど!』
『千佳ちゃん!俺食べたい!』
『俺も食べます!』
『はーい!じゃあちょっと待っててね!慶太郎は?』
『俺は甘い物はいらない。コーヒーちょうだい』
『うん!わかった』
さあ。今のうちに仕事しちゃおう。拓海は順応性あるな。心配したのにすぐ溶けこんでるじゃねーか。まあよそよそしくされるよりはいいんだけどね。あー昨日店でもらったプレゼントがトランクに入ったままだな。要らないんですけどね。とりあえずクローゼットにしまっておくか。千佳に見られたくないし書斎だな。またヤキモチ焼かれて機嫌悪くなるのは困るからね。

