『拓海!お風呂入るぞ!おいで!』
『うん!やべー!俺の実家よりデカイじゃん!慶太郎てホストの他に何やってんの?ヤバイ事?いってぇー!慶太郎にーちゃん!痛い!』
『俺は真っ当な仕事をしている!この家は親父が建てた家だ。起きたら紹介するけど俺の奥さんと腹違いの弟3人が暮らしている。大学生の弟は大学の近くで1人暮らしをしているからたまにしか帰ってこない。お前は2階の俺の部屋を使え。ベッドもあるしデスクもある。勉強は出来る環境だ。あとで連れていくから』
『わかったけど俺の着替えは?』
『あーそうか。新しいパンツとTシャツはあるけどお前にはちょっとデカイか。まあ今日は我慢しろ。起きたら買いに行こう』
『うん!』
『拓海!お前は魁聖の高等部にいつまで通ってたんだ?』
『えっとー1年の冬休みまで!』
『そう。まだ辞めて1年立ってないし勉強は取り戻せるな。予備校行くか?家庭教師がいい?』
『嫌だ!慶太郎にーちゃんが教えて!』
『俺では無理だ。一日中お前に付き合っていられないんだから。俺が仕事をしないとお前も含め俺の奥さんや弟達が生活できなくなる。不安か?拓海?困った子だね。俺がいればいいんだろ?俺の事務所に家庭教師を呼んでそこで勉強するか?』
『うん!』
『でも俺がずっと事務所にはいない事もあるよ?現場に出る事もあるし会議だってある。それは我慢出来るか?』
『うん!わかった!』
『出る時は俺が連れて行くけど毎日一緒に帰れるとも限らないからな!俺はホストやらなきゃいけない時もあるんだから。駅も歩いて15分ぐらいだし最悪電車で帰らなきゃいけない時もあるよ!まあ生活に慣れるまでは俺がいるけど慣れたらもっと勉強しなきゃいけないんだから事務所に来てないで予備校行けるようにしような。まだ1年あるからとりあえずは家庭教師で高卒認定対策と授業をやってもらおう。それでいいか?』
『うん!わかったよ!』
『あと言っとく事は言う事聞かない時や約束を破った時は今日みたいに顔を殴ったりするより躾は尻を叩くからな!勿論タバコも飲酒も禁止だぞ!悪さしたらお前泣かすからね!』
『嫌だよ!無理!慶太郎にーちゃんだって吸ってんじゃん!今更禁煙とかありえねーって』
『お前は未成年者なんだ。法律上でも禁じられてるんだからな!まあ俺に見つかったら覚悟しとけ!お前はもうホストじゃない!ただの受験を控えた17歳のガキだ。わかったな?』
『えー!つうか俺のお小遣いは?』
『お前に現金は持たさない!必要なものは俺が買うから俺に言いなさい』
『そんな!やだよ!ちょっとぐらいちょうだいよ!高校2年生でお小遣い貰ってない奴なんて絶対いねーよ!』
『お前がタバコや酒を買わないって約束するなら渡してやるよ!』
『買わない!買わないからちょうーだい!』
『お前簡単に約束しちゃってるけど本当に後悔するぞ!いいんだな?お仕置きは痛いぞ!』
『お仕置きって尻叩かれるだけでしょ?』
『お前は絶対に約束を破るよ。俺にはわかる。まあでも痛い目に合わないとお前はわからないだろうからお小遣いは渡してやるよ。でもタバコや酒を買った場合はお仕置きをしてお小遣いもなしだ。いいな?』
『いいよ!いくら?5万?まさか3万?』
『高校生のお小遣いの平均を調べてからだ。まあ3万はありえないだろうな』
『マジ?そっちの方がありえねーって!何千円とかなの?ないよ!絶対ないよー!マジありえねー!』
『お前は高校1年生の時いくら貰ってたんだ?』
『3万だよ!2年になったら5万になるはずだったのに金貯めとけばよかったー。こんな事になるならババアにもっと貰ってればよかったんだ!マジ失敗した』
『拓海!お前はやっぱりお仕置きが必要だな。1回お仕置きしとくか?お前ん家も俺ん家もおかしいんだ!普通ではないと言う事を理解しなさい。お前家を出て大変な思いをしたんだからわかっただろ?ホスト体験して働いて得る金の大変さを知ったんじゃないのか?お前がババアと呼ぶお母さんからお小遣いを貰っていたんだろうけど親が働いてくれたおかげでお前はお小遣いを貰えたんだよ。わかるだろ?』
『わかんない!知らねー!俺の普通なんだからいいじゃん!魁聖では普通だよ!俺の周りはそれぐらい貰って当然だったよ!もう上がる!』
『コラ!拓海!話しはまだ終わってない!上がったらゆっくり話そうね!拓海くん!』
『嫌だ!もうウザイ!いいじゃん!ババアが勝手に渡してきた金なんだから!俺が受験頑張ったんだしそれぐらい出して当然じゃん!俺の自由を奪った償いにしてはたりねーぐらいだ!あんな奴らさっさと死ねばいい!いってぇー』
『拓海!俺の前で二度と死ねなんて言葉を使うな!上がれ!』
『なんだよ!顔は殴んねーって言ったくせに!』
『殴らねーとは言ってねーよ!ボコボコにするより尻を叩くと言ったんだ。だからそうしてやるよ!早く来い!』
『えっ?ちょ、ちょっと待ってよ!なんで?痛い!引っ張らないでよ!俺なんにもしてないじゃん!嫌だ!俺パンツしか履いてない!』
『ほら!入れ!デスクに手をつけ!動いたら抑えつけるけどな!』
『嫌だよ!嫌だって!うわっ!や、やめて!痛い!痛い!いってぇー!っつ、いてー、いや!いたっ!痛い!無理!痛い!っぐぅ、うあーいってー!やめて!ご、ごめんなさい!いったぁー!痛い!っく、っつ、いてー!』
『拓海!今のがたかだか10発だ。お前のお仕置きが10発で終わる事はほぼないと思っておけ。最低でも20発だな。タバコ、飲酒は50発だ。今日が初めてだからこれで許してやるけど次は容赦なしだぞ。俺の前で死ねなんて言葉を二度と使うな!わかったな?それに親に対してババアと暴言を吐くな!わかったか?』
『痛いよ!10発でも痛い!それに俺パンツしか履いてない!』
『お前のお仕置きはパンツだけは履かしてやるよ!甘い方だ!それよりわかったのか?次言ったら本気でぶん殴ったあとに泣く程尻叩くぞ!』
『い、嫌だ!嫌だよ!そんなの嫌だ!』
『言わなきゃいいだけだ。拓海。俺は本当に聞きたくないんだ。人に死ねなんて言葉を軽々しく使わないでくれ。頼むよ』
『う、うん。ごめんなさい』
慶太郎にーちゃんと会ってまだほんの数時間しか立っていないのに俺は何故だか本当に心底言ってはいけない言葉を言ってしまったんだと言う事だけは慶太郎にーちゃんに抱きしめられ伝わってきた。慶太郎にーちゃんあなたはいったいどんな人生を歩んできたの?昔の俺って言葉の中にはどんな人生があったの?
『拓海!寝るぞ!お前の部屋は2階だ!おいで!』
『うん!』
『お前いつまでパンツなの?スエット履けよ!』
『あっ!忘れてた。慶太郎にーちゃん!一緒に寝て!』
『はあ?なんで俺がお前と寝なきゃいけないんだよ』
『俺1人では寝れないタイプだもん!しかもベッドこんなにデカイじゃん!』
『1人で寝れないってお前いつもどうしてたんだよ』
『だからツレと寝てるか女と寝るか!でもツレがデートとか留守の時は寝ないでネットサーフィンかゲームして起きてたよ!だからホストの時遅刻が多くて罰金ばっか取られてた。罰金ってちょー痛いよね』
『はぁー。わかった。一緒に寝よう。早く寝るぞ!もう2時40分だぞ!明日はお昼ごはんまでに起きなさいよ!昼には全員揃ってるから紹介する!わかったか?』
『うん。わかった。眠い』
『おやすみ!拓海!』
『慶太郎にーちゃん!おやすみ!』
拓海!お前には何があったんだ?眠れない日々をどれほど過ごしたんだよ。お前の不安を俺が取ってやれるよう努力するよ。壮ちゃんの形見のお仕置き棒はひょんなことから1番最初に使う事になったのは悠ではなく昔の俺のような拓海だった。拓海!お前にはまだパンツを履かせてるだけ甘い方だよ。尻出して叩かれる事がないようにしろよ。お前は同じだと思うかも知れないけどパンツ一枚履いてるのと履いてないのではやっぱり違うんだよ。パンツ一枚の差をなめちゃいけないよ。俺が体験したんだからよくわかるんだ。
『おはよう千佳』
『おはよう!慶太郎!どこで寝てたの?帰ってないのかと思って車を見たらあるしお客さん?1台止まってるやつは』
『いや俺のだよ。誕生日プレゼントですね。お客さんと言うかガキを1人拾ってきた。まあ最初に拾ったのは大輔なんだけどね。俺が面倒見る事になったんだ。拓海って言う17歳の家出少年なんだけどチビ達と同じように扱ってくれていいから。俺もそのつもりだし。千佳にはまた苦労かけるだけなんだけど俺はちゃんとした大人にしてやりたいんだ。道をそれたまま誰にも手を差し伸べられなかったらあいつはダメになるから。ごめんね千佳。よろしく頼むよ』
『うん!わかった!別にもう1人や2人もう何人増えようが私は構わないよ!むしろ多い方が私はいい。一人っ子で寂しい思いをしたし昨日の悠ちゃんの誕生日パーティーは本当に楽しかった!慶太郎の弟達の会話や笑い声みんなで食べる食事私にとってはそれが幸せだった』
『そう。良かった。悠の誕生日パーティーはみんな楽しんでくれたんだね!悠は喜んでたでしょ?千佳がいてくれて本当に良かったよ。ありがとう千佳!』
『うん!私の方がありがとうだよ。悠ちゃんの誕生日をお祝い出来て本当に嬉しかった。11歳の慶太郎をお祝いしてるのかと錯覚するぐらい悠ちゃんてやっぱり慶太郎に似てるよ!あっ!ごめん。誕生日は嫌だよね』
『そんなことないよ!大丈夫だよ。俺は悠の誕生日を本当に祝ってやりたかったから千佳がやってくれて嬉しいんですよ。千佳!コーヒーちょうだい!悠は剣道でしょ?チビ達はゲーム?うるさいね』
『うん!悠ちゃんは剣道に行って龍ちゃん虎ちゃんは昨日渡したテレビゲームに夢中だよ!お友達も遊びに来てるしね!』
『え?マジ?虎の友達?悠に買ったプレゼントのテレビゲーム機なんですけどね』
『まあいいじゃない!虎ちゃんの友達と龍ちゃんの友達が来てるよ!4人かな?』
『4人!?そんなに!家は溜まり場になったりしないんですかね?うるさいの嫌なんですけど』
『そんなこと言ったってしょうがないじゃん!人数制限かけるわけにもいかないんだし。はい!コーヒー!朝ごはんは?』
『ありがとうございます。ご飯はいいです。昼ごはんを一緒に食いますよ。あー頭さらに痛くなってきた』
さすが千佳は保育士だけあってガキのうるさい声なんて気にならないんだろうな。俺は龍と虎だけでも充分うるさく感じるのに4人もいるってどういう事?合計6人なの?どうりでうるさいと思った。睡眠妨害だけはやめてほしいんだけどな。拓海は1回寝たら起きないタイプか?しかも寝相悪すぎだ。何度あいつに蹴られた事か。もう二日酔いで頭痛いのに睡眠不足だしガキがうるさい。ゆっくり寝たいな。
『うん!やべー!俺の実家よりデカイじゃん!慶太郎てホストの他に何やってんの?ヤバイ事?いってぇー!慶太郎にーちゃん!痛い!』
『俺は真っ当な仕事をしている!この家は親父が建てた家だ。起きたら紹介するけど俺の奥さんと腹違いの弟3人が暮らしている。大学生の弟は大学の近くで1人暮らしをしているからたまにしか帰ってこない。お前は2階の俺の部屋を使え。ベッドもあるしデスクもある。勉強は出来る環境だ。あとで連れていくから』
『わかったけど俺の着替えは?』
『あーそうか。新しいパンツとTシャツはあるけどお前にはちょっとデカイか。まあ今日は我慢しろ。起きたら買いに行こう』
『うん!』
『拓海!お前は魁聖の高等部にいつまで通ってたんだ?』
『えっとー1年の冬休みまで!』
『そう。まだ辞めて1年立ってないし勉強は取り戻せるな。予備校行くか?家庭教師がいい?』
『嫌だ!慶太郎にーちゃんが教えて!』
『俺では無理だ。一日中お前に付き合っていられないんだから。俺が仕事をしないとお前も含め俺の奥さんや弟達が生活できなくなる。不安か?拓海?困った子だね。俺がいればいいんだろ?俺の事務所に家庭教師を呼んでそこで勉強するか?』
『うん!』
『でも俺がずっと事務所にはいない事もあるよ?現場に出る事もあるし会議だってある。それは我慢出来るか?』
『うん!わかった!』
『出る時は俺が連れて行くけど毎日一緒に帰れるとも限らないからな!俺はホストやらなきゃいけない時もあるんだから。駅も歩いて15分ぐらいだし最悪電車で帰らなきゃいけない時もあるよ!まあ生活に慣れるまでは俺がいるけど慣れたらもっと勉強しなきゃいけないんだから事務所に来てないで予備校行けるようにしような。まだ1年あるからとりあえずは家庭教師で高卒認定対策と授業をやってもらおう。それでいいか?』
『うん!わかったよ!』
『あと言っとく事は言う事聞かない時や約束を破った時は今日みたいに顔を殴ったりするより躾は尻を叩くからな!勿論タバコも飲酒も禁止だぞ!悪さしたらお前泣かすからね!』
『嫌だよ!無理!慶太郎にーちゃんだって吸ってんじゃん!今更禁煙とかありえねーって』
『お前は未成年者なんだ。法律上でも禁じられてるんだからな!まあ俺に見つかったら覚悟しとけ!お前はもうホストじゃない!ただの受験を控えた17歳のガキだ。わかったな?』
『えー!つうか俺のお小遣いは?』
『お前に現金は持たさない!必要なものは俺が買うから俺に言いなさい』
『そんな!やだよ!ちょっとぐらいちょうだいよ!高校2年生でお小遣い貰ってない奴なんて絶対いねーよ!』
『お前がタバコや酒を買わないって約束するなら渡してやるよ!』
『買わない!買わないからちょうーだい!』
『お前簡単に約束しちゃってるけど本当に後悔するぞ!いいんだな?お仕置きは痛いぞ!』
『お仕置きって尻叩かれるだけでしょ?』
『お前は絶対に約束を破るよ。俺にはわかる。まあでも痛い目に合わないとお前はわからないだろうからお小遣いは渡してやるよ。でもタバコや酒を買った場合はお仕置きをしてお小遣いもなしだ。いいな?』
『いいよ!いくら?5万?まさか3万?』
『高校生のお小遣いの平均を調べてからだ。まあ3万はありえないだろうな』
『マジ?そっちの方がありえねーって!何千円とかなの?ないよ!絶対ないよー!マジありえねー!』
『お前は高校1年生の時いくら貰ってたんだ?』
『3万だよ!2年になったら5万になるはずだったのに金貯めとけばよかったー。こんな事になるならババアにもっと貰ってればよかったんだ!マジ失敗した』
『拓海!お前はやっぱりお仕置きが必要だな。1回お仕置きしとくか?お前ん家も俺ん家もおかしいんだ!普通ではないと言う事を理解しなさい。お前家を出て大変な思いをしたんだからわかっただろ?ホスト体験して働いて得る金の大変さを知ったんじゃないのか?お前がババアと呼ぶお母さんからお小遣いを貰っていたんだろうけど親が働いてくれたおかげでお前はお小遣いを貰えたんだよ。わかるだろ?』
『わかんない!知らねー!俺の普通なんだからいいじゃん!魁聖では普通だよ!俺の周りはそれぐらい貰って当然だったよ!もう上がる!』
『コラ!拓海!話しはまだ終わってない!上がったらゆっくり話そうね!拓海くん!』
『嫌だ!もうウザイ!いいじゃん!ババアが勝手に渡してきた金なんだから!俺が受験頑張ったんだしそれぐらい出して当然じゃん!俺の自由を奪った償いにしてはたりねーぐらいだ!あんな奴らさっさと死ねばいい!いってぇー』
『拓海!俺の前で二度と死ねなんて言葉を使うな!上がれ!』
『なんだよ!顔は殴んねーって言ったくせに!』
『殴らねーとは言ってねーよ!ボコボコにするより尻を叩くと言ったんだ。だからそうしてやるよ!早く来い!』
『えっ?ちょ、ちょっと待ってよ!なんで?痛い!引っ張らないでよ!俺なんにもしてないじゃん!嫌だ!俺パンツしか履いてない!』
『ほら!入れ!デスクに手をつけ!動いたら抑えつけるけどな!』
『嫌だよ!嫌だって!うわっ!や、やめて!痛い!痛い!いってぇー!っつ、いてー、いや!いたっ!痛い!無理!痛い!っぐぅ、うあーいってー!やめて!ご、ごめんなさい!いったぁー!痛い!っく、っつ、いてー!』
『拓海!今のがたかだか10発だ。お前のお仕置きが10発で終わる事はほぼないと思っておけ。最低でも20発だな。タバコ、飲酒は50発だ。今日が初めてだからこれで許してやるけど次は容赦なしだぞ。俺の前で死ねなんて言葉を二度と使うな!わかったな?それに親に対してババアと暴言を吐くな!わかったか?』
『痛いよ!10発でも痛い!それに俺パンツしか履いてない!』
『お前のお仕置きはパンツだけは履かしてやるよ!甘い方だ!それよりわかったのか?次言ったら本気でぶん殴ったあとに泣く程尻叩くぞ!』
『い、嫌だ!嫌だよ!そんなの嫌だ!』
『言わなきゃいいだけだ。拓海。俺は本当に聞きたくないんだ。人に死ねなんて言葉を軽々しく使わないでくれ。頼むよ』
『う、うん。ごめんなさい』
慶太郎にーちゃんと会ってまだほんの数時間しか立っていないのに俺は何故だか本当に心底言ってはいけない言葉を言ってしまったんだと言う事だけは慶太郎にーちゃんに抱きしめられ伝わってきた。慶太郎にーちゃんあなたはいったいどんな人生を歩んできたの?昔の俺って言葉の中にはどんな人生があったの?
『拓海!寝るぞ!お前の部屋は2階だ!おいで!』
『うん!』
『お前いつまでパンツなの?スエット履けよ!』
『あっ!忘れてた。慶太郎にーちゃん!一緒に寝て!』
『はあ?なんで俺がお前と寝なきゃいけないんだよ』
『俺1人では寝れないタイプだもん!しかもベッドこんなにデカイじゃん!』
『1人で寝れないってお前いつもどうしてたんだよ』
『だからツレと寝てるか女と寝るか!でもツレがデートとか留守の時は寝ないでネットサーフィンかゲームして起きてたよ!だからホストの時遅刻が多くて罰金ばっか取られてた。罰金ってちょー痛いよね』
『はぁー。わかった。一緒に寝よう。早く寝るぞ!もう2時40分だぞ!明日はお昼ごはんまでに起きなさいよ!昼には全員揃ってるから紹介する!わかったか?』
『うん。わかった。眠い』
『おやすみ!拓海!』
『慶太郎にーちゃん!おやすみ!』
拓海!お前には何があったんだ?眠れない日々をどれほど過ごしたんだよ。お前の不安を俺が取ってやれるよう努力するよ。壮ちゃんの形見のお仕置き棒はひょんなことから1番最初に使う事になったのは悠ではなく昔の俺のような拓海だった。拓海!お前にはまだパンツを履かせてるだけ甘い方だよ。尻出して叩かれる事がないようにしろよ。お前は同じだと思うかも知れないけどパンツ一枚履いてるのと履いてないのではやっぱり違うんだよ。パンツ一枚の差をなめちゃいけないよ。俺が体験したんだからよくわかるんだ。
『おはよう千佳』
『おはよう!慶太郎!どこで寝てたの?帰ってないのかと思って車を見たらあるしお客さん?1台止まってるやつは』
『いや俺のだよ。誕生日プレゼントですね。お客さんと言うかガキを1人拾ってきた。まあ最初に拾ったのは大輔なんだけどね。俺が面倒見る事になったんだ。拓海って言う17歳の家出少年なんだけどチビ達と同じように扱ってくれていいから。俺もそのつもりだし。千佳にはまた苦労かけるだけなんだけど俺はちゃんとした大人にしてやりたいんだ。道をそれたまま誰にも手を差し伸べられなかったらあいつはダメになるから。ごめんね千佳。よろしく頼むよ』
『うん!わかった!別にもう1人や2人もう何人増えようが私は構わないよ!むしろ多い方が私はいい。一人っ子で寂しい思いをしたし昨日の悠ちゃんの誕生日パーティーは本当に楽しかった!慶太郎の弟達の会話や笑い声みんなで食べる食事私にとってはそれが幸せだった』
『そう。良かった。悠の誕生日パーティーはみんな楽しんでくれたんだね!悠は喜んでたでしょ?千佳がいてくれて本当に良かったよ。ありがとう千佳!』
『うん!私の方がありがとうだよ。悠ちゃんの誕生日をお祝い出来て本当に嬉しかった。11歳の慶太郎をお祝いしてるのかと錯覚するぐらい悠ちゃんてやっぱり慶太郎に似てるよ!あっ!ごめん。誕生日は嫌だよね』
『そんなことないよ!大丈夫だよ。俺は悠の誕生日を本当に祝ってやりたかったから千佳がやってくれて嬉しいんですよ。千佳!コーヒーちょうだい!悠は剣道でしょ?チビ達はゲーム?うるさいね』
『うん!悠ちゃんは剣道に行って龍ちゃん虎ちゃんは昨日渡したテレビゲームに夢中だよ!お友達も遊びに来てるしね!』
『え?マジ?虎の友達?悠に買ったプレゼントのテレビゲーム機なんですけどね』
『まあいいじゃない!虎ちゃんの友達と龍ちゃんの友達が来てるよ!4人かな?』
『4人!?そんなに!家は溜まり場になったりしないんですかね?うるさいの嫌なんですけど』
『そんなこと言ったってしょうがないじゃん!人数制限かけるわけにもいかないんだし。はい!コーヒー!朝ごはんは?』
『ありがとうございます。ご飯はいいです。昼ごはんを一緒に食いますよ。あー頭さらに痛くなってきた』
さすが千佳は保育士だけあってガキのうるさい声なんて気にならないんだろうな。俺は龍と虎だけでも充分うるさく感じるのに4人もいるってどういう事?合計6人なの?どうりでうるさいと思った。睡眠妨害だけはやめてほしいんだけどな。拓海は1回寝たら起きないタイプか?しかも寝相悪すぎだ。何度あいつに蹴られた事か。もう二日酔いで頭痛いのに睡眠不足だしガキがうるさい。ゆっくり寝たいな。

