「先輩っ……」
着いたのは校舎の裏。
「ごめん、大丈夫?」
「はい」
あまりにものぞき込んでくるから、顔が赤くなる。
「愛美ちゃん、かわいいね」
「へっ!?」
なんか、本当に一皮むけてるよ先輩…。
「タメ口でいいのに。」
「い、いや…あの…」
タメ口なんて無理っ!
それに今顔赤くて上向けないー……
「……愛美」
急に名前を呼ばれて顔をあげる。
今、呼び捨てに……
「せ、先輩…」
「照れるね」
ほんのりと赤い頬。
同じだ……。
「大好き…」
「うん。」
「何回言っても、足りないです……」
「同じ。」
また抱き合う。
今日、私と先輩は、心の底から通じあえた。

