「私、ちょっとトイレ…」 もわもわした空気の中、トイレに向かう。 あれ? 終わった後に帰り道がわからなくなる。 どこだっけ? うろうろしていると、 ドンッ 誰かにぶつかった。 「あ、ごめんなさ…」 顔を上げると、そこには先輩がいた。 「先輩……」 「愛美ちゃん」 しばらく見つめ合っていると、 「拓海~?早くっ」 近くの部屋から一個上の先輩が出てきた。 ……一緒に来てたんだ。 「あ…失礼しますっ」 私は、自分から先輩に背を向けたんだ。 逃げちゃったーー……