「おかえりー」


机でケータイをいじっていた明莉が顔を上げた。


「………ふえぇー!」


思いっきり明莉に抱きつく。


「え?え?どうした?」

「作戦失敗ぃ~…。もう絶対嫌われたぁー…」


あんな困らせた顔させて、嫌われたに違いない。
めんどくさい女だなって思われた。


「取りあえず、落ちつこ?」


私を宥めるように優しい言葉をかけてくれる明莉。

クラスのみんなも口をポカーンとあけている。


「落ち着いたら話してね?」

「うん…」


しばらくして落ち着いた私は、小さな声でさっきの続きを話し出した。


「えっ!まじ?」

「まじだよ…」