「今日、授業中話聞いてなくて、さされちゃったんですよー」
「それは最悪だったね」
「でも、クラスの武田ってヤツが教えてくれたんですよ」
先輩の眉毛が一瞬だけ上がった。
「そっか、よかったね」
またいつものように微笑む先輩。
………もう無理!
「先輩は、私が他の男子と仲良くしててもいいんですか?」
「え?」
「いいんですかっ?」
思い切って聞いてみる。
「ご、ごめん」
「何で謝るんですかっ!」
「ごめん」
困ったように笑う。
ますます頭に血が上る。
「もう、思ったことちゃんと言ってください!バカッ!」
自分からよびだしたくせに、走り去る。
……なんで追ってきてくれないの、バカッー!
結局教室に戻ってきた私。