……………あ、やべ。
大声だしちゃった。




土方さんが慌ててあたしの口を押さえる。そしてそのままあたしを抱いて、押し入れの中に入れた。



…………正確には投げ入れただけど。



その内、ドタドタと数人が走ってくる音がした。




スパァーン



「誰だ!?」


土「夜中になんだ。皆騒々しいぞ。」


「副長?何故こんな所に…?そ、それより何かございましたか。


土「なんもねえ。とっとと帰って寝ろ。」





なるべく耳をたてて会話を聞く限り、誰かは戻ったみたい。


押し入れの襖がゆっくり空いた。
そこには鬼のような形相をした………



おn土「誰が鬼だ阿呆。」


志「ははは………すみませーん…」


土「すみませんじゃ済まねえんだよ。これから気をつけろ。」




それだけ言うと土方さんは、とっとと部屋を出ていった。
………なんか厳しい人だなぁ。



こんな時にふとパパとママのことを思い出しちゃう………はぁ……


こんな時、二人はいつも笑い飛ばしてくれてたよね。


……いつになったら元の時代に戻れるのかな…
いつになったらパパとママに会えるかな…


二人が心配……。




でも今すごくさみしい…。涙がポロポロでてくる。やばい、止まらない。
はやくあたしを帰らせて。


あたしは布団を敷いて、そのまま枕を抱えて布団にくるまった。
そうして声を殺して泣いた。