次の日。
僕はるんるんでシェアハウスの方へ向かった。事前に教わっておいて良かった。結構なごたごたした道だったので、僕が一人で行こうとしたら迷ってしまっただろう。
狭い小道を抜けていくと、其処に大きな家がドーンと建っていた。赤いペンキで屋根が塗ってあって、展望台がついている、無駄に大きい家……。
此処しかないだろう。完全に条件が一致している。
__にしても、良いところだなあ。学校も近いし、家が大きくて凄くわかりやすい。外見から小綺麗にされていて住み心地も良さそうだ。


「何か、凄いとこ来ちゃったなあ……」


少し遠慮気味に門の中に入ってみる。キィッと少し門の軋む音がする。家の庭も少しばかり広くていかにも洋風な感じだった。
僕は小さな声で「お邪魔しまーす……」と呟くと、たどり着いた扉を開ける。何だかインターホンがなかったから入っちゃったけど…、いいのかな。
そう思った矢先だ。


「貴様っ!何者だ!不法侵入とは怪しいやつめ!さては泥棒だな!?」


口早に言われ、僕は慌てる。
………でも、何処かで聞いたことある声……。