先に着替えが終わった私は もっと聞きたげな後輩を後にして 更衣室を出た。 更衣室から出ると雨が降っていた。 梅雨はあけたと天気予報は言っていたのに。 私は傘を持っていなかった。 「おっ、千夏。」 救世主発見。 「拓也、傘入れてよ。」 拓也の返事も聞かずに 私は傘にもぐりこんだ。 「これって相合傘ってやつか?」 「・・・勝手に思っとけば。」 「そっけないなぁ。」 拓也はけらけらと笑った。