自分にとって記憶にない

母親の親族。

いるのだろうとは思っていた。

でも、会うのは初めてだ。

「千夏には一切言ってなかったね。

でも、あの時の私と同じ歳になったら

教えないとと思ってたの。」

あの時、姉が14歳の時。

つまり、両親が他界した時。

「私もまだ子供だったでしょ?

保険金とか言われてもさっぱりだし

何もわからない。

そんなとき助けてくれたのが

鳥海さん。

お金のこととか学校の事とかは

鳥海さんが面倒みてくれてたの。

私が大人になってからは

そういうことはなくなったけど

今でも相談に乗ってくれたり。」