月夜の翡翠と貴方【番外集】



…大嫌いだと思っていた、この容姿も。

仕事に役立つのであれば、私は余すところなく使う。

そうすれば私は、大嫌いな私を好きになれると思うから。


「…お願い、よ。私、男の人がそばにいないと、眠れないの。今、とっても不安なの。お願い、扉を開けて、姿を見せて…」


ぽろぽろと涙を流し、訴える。

男がその気になるまで、すがるように甘えてやるのだ。

私は今、男に狂った女になる。


「ねぇ、お願い。お願いよぅ…」


ずるずると床に崩れ落ち、すすり泣く。

少し経ったあと、扉がキィ、と開いた。

涙の浮かんだ瞳で、見上げる。

見張りの男は顔を赤くして、こちらを見下ろしていた。

私は顔を明るくして、男に抱きつく。

「ありがとう…!」

男はニヤっといやらしく笑って、私の髪に触れ始めた。