「生きていけない。」
彼はもう一度言った。
「~~き、聞こえてるよ。」
「僕、君に依存してるのかも。」
「さらっと怖いこと言うな!」
「いいじゃない。それぐらい僕に愛されてるんだって自覚持ってよね。」
自覚だって?
それは俺の台詞だ。
お前が俺を好きなように、俺だってお前が好きなんだ。
それこそ、依存するぐらいに。
「なぁ、俺お前が居なくなったら死ぬと思うよ。」
「え……」
目を丸くした彼に微笑む。
「俺も寂しいと死んじゃうからさ。依存ってなら、俺の方が重度だ。」
そう言うと彼は一笑して、触れるだけのキスをしてきた。
「じゃあ僕は死ぬまで寂しい思いしなくて済むね。」
「ばーか。死んでもだろ。地獄まで一緒に逝ってやるよ。」
「それじゃあ、僕は寂しい思いを知らなくて済むわけだ。」
嬉しそうに言う彼に、俺は唇を落とした。
――END――


