「なぁ。
 双葉この前からおかしいぞ~。」
「全然おかしくないよ。」
今日は蓮の家に来てる。
お互い出掛けるのは嫌いだから。
「何かあるんだろ?」
蓮と話してると調子が狂う。
話しそうになるんだ。
全てを。
「何もないよ。」
作り笑いで言う。
「あるんだろ?
 作り笑いじゃん。
 いってみろよ。」
「ごめん。
 トイレ。」
おかしい。
すぐに涙が出そうになる。
何でだろうか。
「双葉。
 トイレから出てこいよ。」
「うん。」
「何かあるんなら少しでいいから言えよ。」
また涙が出そうになる。
もう言うしかない。
たとえ捨てられても。
「…あのさ…あたし昔いじめられてたの。」
「えっ?」
それから蓮に全てを話した。
蓮は泣いた。
「お前何で1人でそんなこと抱えてたんだよ。
馬鹿やろう。」
「…ごめん。」
「俺はお前にそんなことしねぇ。
 一生お前を守る。」
「ほんと?」
「約束だよ。」
「…蓮…。
 ありがとう。」
「うん。
 お前は俺を信じろ。」
蓮のこと信じるよ。
あたしは本当の自分を取り戻した。
ちょっとだけ。
蓮ありがとう。
それから蓮との付き合いが始まった。