頭が痛い。
ズキズキする。
薬飲もっかな。
あっ、そうだ。
蓮にメール送らなきゃ。
《おーい(^o^)
 双葉でーす(^^)/♡》
♪ブーブーブーブー♪
すぐに返事がきた。
《お~(ノ´∀`)ノ♪
 メール待ってました☆
 今日はいきなりこくってごめん笑》
いいよ。
私も最後の恋にしたかったから。
だからどーでもいーの。
《うん(*^^*)
 ちょっとビックリした(゚ω゚)》
《アハハ(笑)
 これからよろしく。
 何か悩みあるなら相談してこいよ。》
《うん。》
多分蓮は優しいんだろうな。
けど優しい人って怖い。
あの子も怖かったから。
ズキッ。
痛い。思い出したくない。
あんなこと。

♪ブーブーブーブー♪
《俺はどんなことがあっても離れないから。》
何でだろうか。
いつも告白されるとき言われる。
なのに蓮が言ったら違う。
涙が出そうになる。
けど駄目。
私は感情を捨てたから。
泣けないし泣かない。
それが私なの。

ねぇ蓮。
付き合うって何なの?
私にはわからないよ。
吐き気がしてきた。
苦しいよ。


ジリリリリリ
いつの間にか朝になっていた。
昨日寝たんだ。
今日も学校行かなきゃ。
「おはよう。
 今日の調子はどう?」
「昨日は吐き気がした。
 今日は普通。」
「そう。
 学校気を付けてね。」
「うん。」

「おはよー!!
 双葉ちゃーん!」
「おはよう。
 テンション高いね。」
「おはよー。
 双葉。」
「蓮。おはよ。」
「今日の放課後ここ行かない?」
「最近できたカフェ?
 いいよ。」
「ありがとー!!
 じゃあ帰り教室行くな。」
「うん」
私蓮といるとよく見られる。
女子に。
「ねぇあいつって昨日蓮に告白された奴じゃない?」
「えっ!?
きもー。絶対調子のってるよね。」
なんて言っている女子がいっぱいいる。
どこをどう見て調子にのってると言えるの?
馬鹿らしい。
そうやってひがむ奴とかよくいるよね。
「双葉!気にするな。」
「私は大丈夫だよ。」
「大丈夫じゃない。
私も頼って。」
やっぱりるりは優しいな。

「おーい。
 高橋双葉いる?」
「キャーキャー蓮君だー♡」
周りの女子が騒ぎはじめた。
「行こー蓮。」
それを押しのけるように私が蓮にいう。
周りの女子に一気に睨まれた。
「ねぇ蓮ってもてるよね。」
「双葉の方が。」
「私は全然だよ。
 蓮の友達の名前って何?」
「悠人か?
 悠人は俺の自慢の親友だ。」
蓮の笑顔。
かっこいいな。
最高の笑顔。
私もそんな笑顔で笑えたらな。
「双葉?」
「…あっごめん。」
「何かあった?」
「大丈夫。」
その時目の前に見覚えのある顔が。
長くてくるくるの頭。
その子と目があった。
一気に吐き気と頭痛が襲う。
倒れそう。

「双葉?!
 双葉?!」
「えっ…あっ私。」
「大丈夫か。
 いきなり倒れたんだぞ。」
「あっごめん。」
「何かあったのか?」
「ごめん、今は言えない。」
「そっか。また言ってな。」
「うん。」
あの人はあたしの何もかもを壊した人。
何もかもを。