「癌です。」
医者が言い慣れた口調で言った。
「えっ!?
先生それは本当ですか!?
嘘ですよね…?」
「本当です。」
「えっ…。」
「今はそんなに進行していませんが、ほっとけばどんどん進行しますよ。
はやく手術をした方がいいですね。」
「あっはい!
もちろんします!」
お母さんが慌てている。
「では今月にはしましょう。」
「はい。」
一段落話がついて外で待つことになった。
私は癌と言われた。
何で私なんだろう?
私今まで悪いことしたっけ?
勉強もちゃんとしてきたし、お母さんの言うことも聞いてきた。
なのに何でだろう?
何かの罰?
私死ぬのかな?
まぁやり残したいことなんてないけど。
「双葉。大丈夫よ。
絶対治すから。」
お母さんが独り言のように呟いた。
「私なら大丈夫だよ。
心配しないで。」
「えぇ。」
お母さんの目が赤くなってる。
泣きたいんだ。きっと。

最近頭痛とかひどくて病院にいったらこれか。
不幸だなって思う。
けど別に生きたいとも思ってないし。
残りの人生楽しもう。

家に帰るとお母さんは部屋にこもっていた。
きっと泣いている。
こんな私のために泣いてくれてありがとう。
私も寝よう。
そして私は深い眠りについた。

「んん~。眠たい。
もう8時じゃん。
お腹すいたな。」
♪ブーブーブーブー♪
メ~ルだ。
《おーい(ノ´∀`)ノ♪
双葉今日ズル休みか~?
明日はちゃんと来てね!☆》
親友のるりからだ。
高校入ってなかよくなった。
私が癌だなんて思いもしないよね。
とりあえず下に行こう。

ガチャ。
「お母さんお腹すいた。」
「双葉。」
「お父さん。帰ってたんだ。」
「体は大丈夫か。」
「全然普通だよ。」
「手術頑張ってな。」
「あー。うん。」
「双葉ごはん食べなさいよ。」
「やったー♪
ハンバーグだー。」 
私こうやってハンバーグ食べてる時が一番幸せかも。
こんなことが幸せとかばかだよね。
明日はちゃんと学校行かなきゃね。