か、かわいいって…。

「……わ、私が?」

「あなたしかいませんから、当然です」

そうだった。

「おいしそうに料理を食べたり、妹さんたちとお話されたり、ワインを飲んでほろ酔いになったり。

いろいろなあなたを見ていたら、かわいい人だなって」

何だか恥ずかしくなって、うつむいた。

「ほら、そんなところも」

顔が赤くなったのが自分でもよくわかった。

「あなたはかわいい人。

僕はあなたのことをそう思っています」

自分でもよくわかった。

この人にひかれ始めていることが。