モニターを見ながら、エキストラを確認していた。「うわ〜すごい人だね。」
けんとが感激していた。
俺はもう身体中の震えがとまらなかった。

「きゃ〜」

エキストラの声援がはじまった


「では、本番始めますので、位置にお願いします。」


「やばい。セリフが飛びそう。むしろ声震えて歌えないかも。」

俺は震えながらもステージにたった。

「では始めます。本番五秒前5、4、3、2、、。」

俺は歌った。光がまぶしすぎてエキストラなんて見えなかった。だから、余計に歌えたのかも。セリフまでも大丈夫だった。

ただ、ライトが消えて、エキストラもみえだしたときまた震えがとまらなくなった。なぜか、目をつぶり、お礼をいって足早にステージをさった。


「うわ〜やばかったわ。」
「つか、ゆうあれぢゃ感じ悪いやつだぞ笑」

「んだよな〜せめて手ふりゃよかったよな」


「俺はそこまで気持ちに余裕がなかった。」

「んぢゃ、映像確認お願いしまーす」


俺はチェックに入った。

「うわ〜まぢゆうかっけー」けんとが興奮していた。次にエキストラの映像。まぶしすぎて見えなかったからこの映像ではじめて確認する。

「つか、この子目立つわ」

「なになに?」

「こいつ1人だけ違うことしてね?」

俺は画面にくいついた。
「いや、この子いいよ。ほら、ライブにきて嬉し泣きする子いるぢゃん?ああゆう演出もあっていいぢゃん!」

「あぁ〜確かに!」

「プロデューサーこれ絶対使って!」

「わかったよ〜そこまで熱心にゆうなら使うよ」


これが、俺たちの最初の出会いだった。

最初の映画だから余計に忘れられない顔だった。

来てくれてありがとう。