まっ……
まさかね……。




思い過ごしよ。



宮向井くんは、
確かにピアノが弾けるけど
あの子の作曲のやり方も
あの子の演奏の仕方も
Takaとは似ても
似つかないもの。



お昼休みの終了を告げる
チャイムが校内に響き渡り
私は、一気に
教師としての仮面を被る。





「はいっ。

 授業が始まりますよ。

 他のクラスの生徒は
 急いで自分のクラスに戻って。

 ウチのクラスの子は
 とりあえず……、
 プリント配るから
 そのプリントの問題をといて」