その日は、担任としても教師としても
仕事をすることなく、
自宅へと帰るように校長から告げられた。
久しぶりに帰宅した自宅マンション。
顔だしで出てしまった私のマンションは、
マスコミたちに囲まれていた。
「家にも帰れないや」
そう思っていた私に、
携帯電話が鳴る。
着信相手は百花。
「唯香、厄介なことになってるじゃん。
ウチにおいで。
今、車で後ろに居るから」
後ろを振り向くと、
愛車を運転する百花の姿。
百花の車に
滑り込むように乗り込むと、
私は託実さんと
百花さんのマンションへと
転がり込んだ。
見たくないけど、
気になってしまうTVを付ける。
TVではあることないこと、
アイツが告げたであろうことが
コメンテーターたちの独自の価値観で
好き放題議論されていた。
「唯……、そんなの見るのやめなよ」
百花が慌ててリモコンを使って消す。
「雪貴、大丈夫かな?」
「雪貴なら大丈夫。
トパジオスが守るわよ。
後は、クリスタルも。
今、託実は社長さんに呼び出されて
対策考えに行ってるから」
ソファーに一度座ってしまったら、
立つことも出来ない。
完全に思考が停止してしまったように、
百花たちの家で私は、
ボーっと過ごし続けた。
雪貴……ごめんね。
雪貴【あなた】の事だけは、
絶対に守るから。



