夏休み。


教師に夏休みはないから、
私はいつもと同じように
仕事に出掛ける。


だけど……
やっぱり気持ちが
付いていかないよ。


一学期の終業式が
終わった翌日、
託実さんに見送られて
留学してしまった雪貴。



雪貴の未来を積みたくない。



そう思ったのも、
紛れもない私自身なんだけど
一年なんてすぐだよって
必死に言い聞かせては見ても、
雪貴と過ごしたあのマンションは、
一人で過ごすには広すぎて。


大きなベッドも、雪貴が居ない今は
ただ弄ぶだけ。

生徒たちが夏季休暇に入った
最初の休みの日。

私は住み慣れていた
自分のワンルームへと帰宅した。




春、本当は引き払うかどうかかなり
悩んでた私のワンルーム。



だけど……、
生徒と教師が同じ住所って言うのも
微妙だよって、それで家賃だけは
おさめつづけてた。


こんな形で役に立つなんて……。



Ansyalの活動がない夏。




去年なんて、
LIVEに行って、FC旅行に出掛けて
かなり充実してた。




そんな私の夏のスケジュールは
見事、白紙。



真面目に学院に出勤して、
部活の顧問を真面目にして、
仕事が終わったら、真面目に帰宅か
百花と託実さんのマンションにお邪魔する。