「雪貴くん、
 顔色良くなったわね。

 元気してる?」

「あの時はお世話になりました。
 ボチボチやってます。

 裕先生捕まりますか?」

「裕先生は託実くんに
 付き添ってるんじゃないかしら?」

「託実さんと
 先生はどちらにいらっしゃいますか?」



聞きだそうとした時、
背後から聴きなれた声が聞こえる。



「私を探していたのかな?

 久しぶりだね。
 雪貴くん。

 君がいるってことは、
 唯ちゃんも来てるってことだね」

「はいっ。
 今は手術室の待合に座ってます。
 あの……託実さんは?」

「託実は別室。
 長期戦だからね」

「百花さん、
 そんなに悪いんですか?」

「オペの結果次第かな。

 オペ終了の連絡が入ったから、
 雪貴くんも唯ちゃんの傍に戻るといいよ。

 ICUには顔出すから、
 そっちでまた」



裕先生は、そう言うと
会話を切り上げて、
またどこかへと姿をくらました。


待合室に戻った時には、
裕先生の言ってた通り、
手術中を示すサインは消えて
執刀医だったらしい、
裕真先生が姿を見せる。


裕真先生に連れられて、
移動している、百花さんの両親。


その後ろ、ストレッチャーに乗せられた
百花ちゃんが姿を見せる。