その日は休日。
休日は……雪貴と過ごす時間。



まだベッドで眠り続ける雪貴の傍に
もう一度、潜り込んで
私も二度寝を貪った。


次に布団から
這い出したのはお昼頃。



二人で遅めの朝ご飯を食べた後、
私は出かける準備をすすめる。




今日は隆雪さんの月命日。
お墓参りに行く日。

雪貴に告げずに、
参り続けた今日までの三か月。


だけど今回は違う。


雪貴にとっての初めての、
隆雪さんのお墓参り。



切り出してきたのは雪貴。


『唯ちゃん……、
 行きたいところがある』



そう言って切り出してきた雪貴に
何気なく頷くと、
雪貴が次に告げた場所は、
隆雪さんが眠るお墓だった。


雪貴が心も体も壊してから、
初めての遠出。


少しでも外と関わりたいと思ってくれた
雪貴の変化に、嬉しいと思う私と
無理してないか心配な私と混在する。



だけど……その混在する意識も、
多分、前に進むためには
大切なものなんだよ。



大丈夫。

雪貴のことは、天国から
隆雪さんがずっと見守ってくれてる。


不安をそうやって打ち消して、
自室での着替えを続けた。

クローゼットを
ひっくり返して出るのは溜息。


あぁ、服少なすぎ。


また普段使いの服、
探してこなきゃ。