隆雪じゃなくて、
雪貴として兄貴を知る弟として、
兄貴の宝物も精一杯守れる
そんな力が欲しいんだ……。








……兄貴……






俺はどうしたら
包み込める?




兄貴のコピーじゃなくて、
俺自身として……。







懺悔の想いと、
溢れだす夢は……
紡がれるピアノ調べにのせられて
部屋の中に静かに広がっていく。







今は消えない
  傷痕を抱えて……







俺は俺自身を探しながら
彷徨いつづける。