「息子の我儘を聞き届け頂けるのでしたら、 準備費用などは、 こちらで負担させて頂きます」 雪貴のお父さんは、 そう言うと、黙って頭を下げた。 えっ? いきなり? 嬉しいやら戸惑いやらで 言葉がうまく続かない。 「唯香さん。 どうか馬鹿息子の」 お母さんまで……。 ねぇ、神様……。 私、この幸せに 身を委ねていいの? そんな三人に向かって、 ゆっくりと頷いた。 数日後、 雪貴の退院の日は訪れた。