「はいはいっ。
雪貴、
それはごちそうさま」
「それより、
報告することがあっただろう」
「えぇ、そうでしたわね」
夫婦二人、視線を互いに交わすと
意味深な態度をとる。
「今日、雪貴の
退院の日が決まりました。
私共としましては、
雪貴を自宅で療養させたいと
思っていましたが、
雪貴がそれを嫌がるんです。
自宅と店が一緒になってますので、
雪貴のマンションで
私たちが移住して暮らすことも出来ず」
夫人はそう言うと、
静かに目を伏せた。
「なぁ、唯ちゃん。
親、公認で唯ちゃん家に行ってもいい?
実家は兄貴の匂いが詰まってるから。
唯ちゃんちが狭くて駄目って言うなら、
唯ちゃんが俺のマンションに
来てくれてもいい。
ホントなら、もうずっと
一緒に生活したいくらいなんだ」
サラリと親の前で、
そう紡いだ雪貴。



