それに納得したかのように、
ゆっくりと瞼を閉じて
俺に体を預ける。


深く口づけを交わしながら、
唯ちゃんの温もりを暫く感じた後、
ゆっくりと体を離す。



「裕先生に許可貰ったんだ。

 俺も少しずつ動かないと
 体力戻らないし、
 サロンまで一緒に行ってくれない?」


唯ちゃんの体をゆっくりと離して、
切り出した言葉。


心配そうに俺を覗き込む唯ちゃん。



「大丈夫だから。

 もう俺は何処にも行かないから」


安心させるように
紡ぎだす。


ベッドから這い出して、
唯ちゃんに支えて貰いながら病室を出て、
サロンの方へとゆっくり歩いていく。


途中、どこかの病室から
聴こえてくる、Ansyalの曲。



それが聴こえた途端、
唯ちゃんが俺を支える手に力が入る。