そんな……。


兄貴が脳腫瘍で
苦しんでたなんて。




そこに綴られていた真実は
何処までも残酷で
何処までも優しくて
何処までも
暖かかった。





あの場所は、
俺の終焉と再生を
兄貴が誘い、

唯ちゃんの
終焉と再生に
兄貴と俺が関わって

兄貴の終焉と再生に
唯ちゃんが関わって

俺の二度目の
終焉と再生に
唯ちゃんが優しさを
降らせてくれた。







三人を繋いだ
天の架け橋は、
あの日から
ずっと続いていたんだ。



姿を変え、時折、
歪ませながら最後は
辿り着く場所へと
交錯しながら歩み続けていた。







そして兄貴が思い描いた
未来予想図を辿って
俺に繋がった。