休みの日。
久しぶりに私は、
Takaに貰った
大切なCDに触れる。
『Taka……。
ううん……隆雪さん、
雪貴を守ってあげて』
ジャケットに映る
Takaの顔に、
ゆっくりと手を触れて
そっと祈る。
CDケースを開いて、
コンポの中に吸いこませていく。
コンポは、やがて自動再生を始め
Ansyalの大切な曲が
部屋の中に優しく響く。
私の脳内で
重なっていくのは
何度も何度も聴き続けた、
Takaの音色に良く似せて
つま弾かれた雪貴の音色。
6人のAnsyalの音色が
脳内で融合されて、
広がっていく。
その音色に更に、
自分の音色も重ねたくて
床から立ち上がると、
ピアノの椅子へと腰かける。
その時、想い出のケースが
私の手から滑り落ちて、
床に弾け
ケースがバラバラになる。



