「唯ちゃん。
兄貴の手、握ってやってよ。
唯ちゃんが握ってくれたら、
兄貴も喜ぶと思うから。
ほらっ、唯ちゃんが好きな、
Ansyalの
Takaが此処にいるよ。
ここに、Ansyalの
メンバーも全員いるだろ」
あの日から
無意識に避け続けてきた
キーワード。
Ansyal。
Taka。
その言葉が唯ちゃんにとって
刃になるのを知りながら
突き刺していく。
唯ちゃんが、
次の瞬間。
その場に崩れ落ちて、
頭を抱え込みながら
声にならない声で
Takaの名前を呟く。
「いやっ、Taka。
Takaさまっっ。
どうして……」
発狂するように
Takaの名前を
何度も叫びながら
ベッドサイドに
すがりつく唯ちゃん。
発狂するように
取り乱して叫び続ける
唯ちゃんを見つめながら
俺自身が壊れていく。



