「すいません。

 すぐにメンバーと、
 親に連絡とって
 病院向かいます。
 
 唯ちゃんに連れてきます。
 
 どうなるかわかんないんで、
 唯ちゃんの主治医にも
 連絡頼めますか?」

「わかりました。

 僕たちも、
 最善を尽くします」



電話は静かに切られる。




不安な様子で、
俺を見続ける
唯ちゃんに気が付きながら
休めることが出来ない俺は、
そのまま、託実さんへと
電話をかける。  



コールが鳴り響いて、
すぐに電話の向こうから、
託実さんの声が聞こえる。


「どうした?
 雪貴」

その声を聞き届けると
すぐに俺は頭の中で
整理できたはずの言葉を
紡ごうとする。