洗物の続きをしていると、
百花からのメールを告げる、
着メールが室内に響く。
洗物を終えた後、
メールをゆっくりと開くと、
そのアドレスを
PCのメールアドレスに転送して、
アドレス先のデーターを再生する。
それは凄く切ない
メロディーラインと
哀しいメロディーラインが
交錯しあう
柔らかな、大人なテイストで
語られた……Love Song。
あれ?
この音色。
何処かで
聴いた気がする。
Love Songと記された
その曲を聴きながら
私は音色の主を辿っていく。
まさか……。
これって、
彼の紡いだ音色?
映像に映るしなやかな、
ピアニストの指先。
思わず、PCのスピーカーの
ボリュームを大きくしていく。



