彼女を想い
苦しみ続ける心も
痛み続ける心も
求め続ける心も
見守り続ける心も
何もかもすべて。
それは、愛しさ故に
奏でられる
二人の琴線のメロディ-。
他の誰にも
聴くことのできない
その二人にしか
伝わることのない
天使のメロディー。
そんな甘く優しい時間の中で
俺は歩き続けていた。
今の俺の全ては、
女神の微笑みから
与えられた宝物だから。
課題曲を演奏後、
何時まで経っても鳴りやまない拍手は
今も会場を包み込む。
その後、自作曲の自由曲を演奏して
俺は何度も、
会場の人たちにお辞儀をした。
コンクールなのに、
鳴りやまぬ拍手は、
次の出場者がなかなか
顔を出せないほどに
何度も何度も、
俺をステージの上へと導いた。
ようやく控室に戻った俺を
迎え入れたのは、何時の間に、
客席から駆け出してきたのか
俺の女神が微笑む。
唯ちゃんが
柔らかに微笑み
俺に飛びかかる様に抱き着く。



