「どうして?」
「僕だって、隆雪君が入院した時から
雪貴君のことも見てるんだよ。
ここ数週間、隆雪君の病室で、
気を失ったように短時間
眠るだけだったことも含めて」
「すいません」
反射的に二人に囲まれて、
頭を下げてしまう俺自身。
「雪貴、彼女は?」
託実さんの一言が、
チクリと俺に突き刺さる。
【待ち人来ず】
咽元まで、
言葉が出掛けたものを
俺は必死に飲み下したとき、
再び、控室のドアが開いた。
「ほらっ。
唯香、何してんのよ。
さっさと、行きなさい。
アンタは、
宮向井くんの担任なんでしょ。
やましいことなんてないんだから。
堂々と顔だせばいいじゃない」
「でも……」
声だけして一向に
入ってくる気がしない二人。
その声の主は
唯ちゃんと百花さんだということは
俺にも伝わった。



