「もう。
ホント、唯香ってわかりやすいよねー。
行動がさ。
言ってみなって」
言ってみなって言われても……
説明できるほど覚えていない。
病院を出て、
あの想い出の場所に出掛けて
ずっと闇の底を見つめて立ち尽くしてた。
明るくなって、
人が来るのが嫌で、
気が付いたら……家に帰って来てた。
そのまま引き籠り。
時間的な感覚も何も
麻痺しててわかんない……。
何も言えないで居ると、
百花が、私の目の前に何かを差し出す。
「ほらっ。
唯香、飲むっ。
ポカリ、温めただけだから」
受け取って一口、口元に運ぶけれど
飲み込む前に、
吐き気が襲い掛かってきて
飲み込むことすら出来ずに
口元から零れ落ちる。



