そして重なっていく、
祈さんのギター。
憲さんのドラム。
十夜さんの
エロティックなほどに
甘い歌声。
ソロのはずが
結局、セッション的になっていく。
Ansyalの
名曲の新バージョンを
作り上げてしまう。
最後、ピアノから
ゆっくりと離れた俺は
相棒を抱えて、
最後のワンフレーズを
静かに奏でる。
気が付けば会場内の照明は、
暗転され、天から降り注ぐ
太陽の光のような
真っ白なライトが雲の隙間から、
地上に降り注ぐように
俺たちを照らし出していた。
全員が楽器を置いて、
ステージを静かに後にしていく。



