ゆっくりと目を閉じて
その言葉を
体内に染み込ませていく。




次に目を開いたとき、
マネージャーとして、
彼女は光の世界へと
送り出してくれた。





「お待ちかねー。

 Takaが
 起きてきたみたいだ」





十夜さんが、
ステージから
袖の俺の方を向いて
名前を紡ぐ。




俺は兄貴の相棒を少し触りながら
光の下へとゆっくりと歩いていく。





会場内を包み込む
Takaコール。



歓声の嵐。





「Taka~」

「Taka様ぁ~」

「Taka、
 無理しなくて寝てていいから」




会場内から次々とわきあがる声は
Takaを心配してくれる
優しさがあふれていく。