私はTakaの何を見てたの?
私は何を……。
どれだけ問いかけても
答えは届かない。
香港の夢をくれたTakaは
私が求めたTakaじゃなかった。
だけど……その夜も、
私には忘れられない時間。
生れて始めて
Takaと過ごせた時間。
鞄の中のアルバムに綴られた
沢山のAnsyalのTakaとの
2ショット写真。
その中に今も、
あのベッドで
眠りつづけるTakaと
生徒である宮向井くん。
彼の弟であるもう一人の
Takaが綴られている。
私が追いかけ続けた
命の恩人のTakaと
撮影できてる写真は
たった二枚だけ……。
時間的には
……そうなる……。
どうしていいかわからないよ。
知りたいと望んだ真実は
あまりにも残酷すぎて
私は自分の心を消化することすら
出来ず持て余しつづけていた。