病室に響いていた
彼の鼓動が
動いている証でもある電子音。



耳を閉ざそうとしても、
脳内に反響するように響き続ける。



何処をどう歩いたのかも
忘れるほどの状態の中、
私はあの日、
Takaと初めて出逢った橋へと
辿り着いていた。


 


Takaとの時間が
ここから始まった。



ここで私は確かに
生まれ変われたはずなのに。 







私が信じ続けたTakaは
いつの間にか……
二人目のTakaにすり替わってた。





私はTakaの
何を見てたの?





突然の真実に
消化しきれない葛藤が、
次から次へと押し寄せていく。