Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】




……先生……。



って……唯ちゃん、
その優しさが、
言葉が俺の刃に十分なってるって
知ってるか。



ったく、天然すぎるにも
ほどがあるよ……。






それでも唯ちゃんが、
宮向井雪貴を
受け入れてくれてる
その事実が優しくて。





「いやっ。

 今、仲間と音楽してんだよ。

 ほらっ、俺もいろいろと
 勉強したいじゃん。

 音楽。

 それで音楽の方向性って言うか
 カラーでそいつらと対立した。

 そいつらが求める音楽は
 俺が求めるそれじゃなくて、
 それでは俺らしさが
 消えてしまう」




Ansyalだと
言うことを
全てふせた上で
それとなく相談する。




こういう時の唯ちゃんは、
やたら隠し事をするより、
少し手の内を見せてあげる方が
扱いやすい。





「そっかー、私もあったよー。

 大学の時、オーケストラと
 合わせたんだよね。
 
 やっぱり自分の個性は
 出し切れなかった。

 個性って素敵なものだけど
 諸刃の剣だから。

 宮向井君の持ってる
 感性とか技術は高いと思う。

 それは凄く、素晴らしいことだと
 思うけど一つの音楽を作ろうとして
 合わせる時には
 バランスが取れなくなっちゃう。

 自分が求めたい音色は
 自分の個性を
 強く出すだけじゃないと思う。  

 自分らしさが控えめでも
 伝わる人には
 貴方の音楽は十分に伝わるから。

 どれだけ、周りに強要されて
 自分を殺しても
 演奏者が変わらない限りは
 その思いも個性も
 消えることはないから」





唯ちゃんの声が
今度は、凄く優しかった。