「唯ちゃん? どうかした? また熱でも出てきた?」 彼の手がゆっくりとおでこに 伸びてくる。 「大丈夫じゃん。 ほらっ、送ってくから」 彼はこう言うと レディーファーストをするかのように 優しく病室からエスコートしてくれた。 その時間は甘くて心地よい。 だけどその時間には 溺れられない。 穢された私には もう誰かを 愛する資格はない。 愛して貰う資格も。