Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】



中を覗き込むと
着替えの服と
基礎化粧品のトラベルセットが
そこには入ってた。


「これ……」

「気に入らなかったら
 捨てればいい。
 
 けど唯ちゃんの服、熱出てた時に
 汗でめちゃくちゃだったし、
 ここに来たら、病衣に着替えてたから
 退院の時の服が居るかなって。

 それにメイク道具も使うだろ。

 ほらっ、女って化けるの得意だから。

 基礎化粧品も含めて必需品だろ。

 ほらっ、とっとと支度しろよ。

 俺、少し兄貴のところ
 行ってくっから」


宮向井くんは、
そういうと病室を出て行こうとする。

その背中に向かって
呼び止める。


「ねぇ、お兄さん
 早く元気になるといいねー」

「あぁ」


彼は後ろも振り返らずに
一言呟くと姿が見えなくなった。



彼が持ってきてくれた
ピンク系の肌さわりが心地いい
シフォンワンピース。


普段の私は選びそうにない、
甘い色味なのに
何故かエレガントなデザイン。


こんなの着たことないよ。