暫くの時間の後、
ストレッチャーに
乗せられた唯ちゃんが
点滴をぶら下げて姿を見せる。
「過労かな。
熱が高くて脱水起こしてるから
部屋とって休ませるから。
雪貴くんが付きそうなら
個室の方が何かと都合がいいかな?」
AnsyalのTakaの
秘密を知る先生は、
そう言って個室を手配してくれる。
看護師さんが押す
ストレッチャーの後を
ゆっくりとついて歩いて
病室へと向かう。
そこで静かに眠り続ける
唯ちゃんは、
今にも消えてしまいそうで
俺を不安にさせる。
……唯……。
息苦しそうに顔を歪める
唯ちゃんに、
ゆっくりと触れて
静かな時間をやり過ごす。
……唯……。
Takaの秘密を知ったら、
お前は俺を軽蔑する?



