暴力と共に 無理やり奪われた 私の『はじめて』。 温もりも、暖かさも 愛情も何も伴わないそれは、 痛みと不快感しか残さなくて。 土岐君は痛みに 顔をしかめる私に 『お前なんかに誰が 本気になるかよっ』 そう言って、笑いながら 連れこまれた 野球部の部室から去っていった。 何事もなかったように。 涙も流れなかった。 ただ…… 無性に消えたくなったんだ。 消えたくなった。