目の前に 広がるのは 変わらない日常。 沢山の管を通されて 今も眠り続ける 兄貴の姿。 「兄貴……」 ベッドの傍に立ち寄って 兄貴のこおばった 指先を握りしめて マッサージしながら 話しかけていく。 病室に広がる音は 規則正しい兄貴の心音を告げる アラームと、 モニターが描き出す波形。 「兄貴。 兄貴、今のままでいいのか? 何時まで眠ってんだよ。 そろそろ起きろって。 俺……」 声を噛み殺すようにして 兄貴に語りかける。