会う日の当日。

全然緊張してなかった。

家出るまでは。

もうすこしで近くにつくよってメールきて、

待ち合わせの場所行くまで心臓バクバクゆった。



こわくない?危なくない?森ちゃん無事で帰ってきてよ?



何人か話した友達の言葉が頭をよぎって、ちょっと怖くなりながら

待ち合わせ場所っていっても近くのコンビニw

着いてからしばらく経つと、着いたよってメールきた。

赤紫?ワインレッドというのかな

の色の、大きめの車から人がでてきた

心臓飛び出そうだった。

「背、高いんやな」

「あ…ん、これ、ほら、ヒール高いやつだから」

「ほぉ。ごめん、トイレ行ってくるわ。」


ひぇああぁああぁぁぁぁあ

ついにきたってかんじ。

写メよりぽっちゃりしてた。

テキトーに飲み物買ってもらって車乗った。

ああ、これで何が起きても逃げられないって思った。

防犯ビデオとかだとさ、この後すぐスタンガンとか薬とかで気絶させられて、

翌日死体で見つかるじゃん

すんごい身構えてた。

大丈夫、大丈夫いざって時のために車のナンバー覚えたしっ

何の役に立つのかw

ピリピリしてると

「何もせんってw安心しぃ(笑)」

と、

「緊張するねっ」

のど潰れてる気がしたけど、声が出た。

「そおやなぁあ。もう、さっきから手汗はんぱねえんよ!」



なんか、悪い人じゃないんだなって思ったw

そっから近くのショッピングセンターといのかね

ああいうやつに着くまで、なんやらかんやら話せた。

街歩いてると、手つないできた。

んなことしたことないからブンブン手振ってはがしてキーキーキャーキャー

いいやんって、もっかい手握られた。

ちょっと恥ずかしかったり、ドキドキしたりしながら

全然かっこいい人ではなかったし、

お兄ちゃんって感じだねって容認することにした。

お昼はお好み焼き屋さんいって、映画みて、フラフラして、帰った。

ずッと手つないでたせいだよたぶん

会う前に好きとか付き合うとか言われてたのが、帰る時にひっかかった。

私のばかたれは楽しい雰囲気にのまれて、

顔のデカイその人に付き合ってもいいよと言った。

まあ、話してるのも楽しかったし、初めてデートというやつをしたのよ私は。

じゃあねってドアを開けると

「してもいいよ?」

と言われ、

「何を?」

「ほっぺにちゅー(笑)」

バカッ!!

べしべしたたいて、家に帰った。






家に帰って私を満たしたのは、クソ姉と違うものをまたひとつ手に入れた幸福感。

あーひんまがってるー

価値観がひねくれてるよー

そんな感じで高2の12月、彼氏がでけた。