草食系の狼さん




こんな近くの距離でなんて寝れないよ…。


緊張してる……し。




「じゃあさ、悠里ちゃんの生徒手帳拾ったお礼、それでいいよ」


「へ…?」


「お礼、何でもするって言ったじゃん」



俺、密かに覚えてたんだよ?



そう呟いた先輩はクスリと笑って。





「悠里ちゃん、一緒に寝よ」



そして先輩は甘い声で囁いてきた。





ドキンッ!!




なんで急にそんな大人っぽくなるの?


ドキドキして…顔熱くなってきた。



先輩のギャップに翻弄されつつも、頼みは断れないと思い、小さく頷いた。