「あたし、運動できないし、文化部もあまりいい部活なかったから…。バイトとかやってた方が楽だなって思って…」 お母さんは夜勤で朝帰ってくるようなものだし、 夜は大体一人。 だったら夜遅くまでバイトやってた方がいいかなって考えたんだ。 「ふ~ん、バイトかぁ。それもいいな」 そう呟いた先輩は、ふわぁと大きなあくびをして、目を擦る。 そんな仕草が可愛くて、やっぱ犬みたいだと思ってしまった。 「あ~…こんな天気いいと、眠くなるなぁ……」