草食系の狼さん




……ていうか、"悠里ちゃんも"ってことは、



「先輩、サボりなんですか?」


「ん?俺?あ、バレちゃったか。俺はサボり」



先輩は、ははっと笑って地面にゴロンと横になった。



「いいんですか?先輩サボっちゃっても」


気持ち良さそうに伸びをした先輩が犬みたいに可愛くて、ついそんなことを言っていた。


先輩を、しかも男の人を可愛いって思うなんておかしいけど。




「俺はいいの~。毎日こんな感じだし。それより悠里ちゃんも寝転がりなよ」



ほら、と隣をポンポン叩く先輩に戸惑いながらもあたしも寝転がる。



アスファルトの感触が制服を通して、ヒンヤリと体に伝わる。


普通に座っているより気持ちイイ。